運用益に税金がかからないNISA(ニーサ)ですが、実は投資に向かない銘柄があります。うっかり投資してあとから後悔することがないよう、「買ってはいけない銘柄」を避け、NISAに合う銘柄を選びましょう。
NISAで買ってはいけない銘柄「毎月分配型の投資信託」
毎月分配型の投資信託は、毎月「分配金」をもらえるのが魅力ですが、そもそも分配金には税金がかからないため、NISAのメリットを活かせません。
分配金というと、株式の配当金をイメージする人が多いでしょう。しかし、毎月分配型の投資信託の分配金は「元本払戻(がんぽんはらいもどし)」がほとんどです。元本払戻とは、投資家から集めたお金を、投資家に返すことです。
出したお金が返ってくるだけなので、NISA口座以外で受け取っても税金がかかりません。つまり、「税金がかからない」というNISAのメリットを活かせないのです。
受け取った分配金をもう一度投資すると、NISAの非課税枠を消費してしまいます。毎年の非課税枠には上限があるため、分配金を受け取ってはまた投資する、というのは非効率です。
一般NISAで買ってはいけない銘柄「低リスク投資信託」
債券中心の投資信託など、低リスクの投資信託では、利益が小さい分、NISAの税金に関するメリットも小さくなります。せっかく一般NISAの非課税枠「毎年120万円×5年=600万円」を使うなら、株式や株式中心の投資信託など、ある程度の利益が見込める投資先を選びましょう。
投資の利益にかかる税金は約20%です。つまり非課税でも、利益が10万円なら2万円しか得をしませんが、利益が100万円なら20万円得をするのです。せっかく一般NISAをするなら、リスクを抑えることだけでなく、利益を出すことを目指しましょう。
つみたてNISAで買ってはいけない銘柄「信託報酬が高い投資信託」
信託報酬が高い投資信託はコストがかさみ、利益が少なくなることに注意が必要です。信託報酬とは管理コストのことで、投資信託を保有している間中かかります。つみたてNISAの運用期間は最長20年と長いため、できるだけ信託報酬が低い銘柄を選びましょう。
そもそもつみたてNISAで投資できる銘柄は国が選んでいることから、信託報酬は低い傾向にあります。とはいえ、信託報酬が1%を超える銘柄もあれば、0.01%を切る銘柄もあります。
「1%以下ならそんなに変わらないのでは?」と考える人がいますが、運用期間が長いと、想像以上にコストはかさむものです。1%以下の違いを甘く考えず、しっかり信託報酬を比較して投資先を選びましょう。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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