投信を始める人が日本株より米国株と言われる理由

2022/08/04 07:00

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投資を始める人は投資信託(投信)からという人も多いでしょうが、株式投資では日本株よりも米株が注目されていることもあって、米国株の投信を勧める声が聞かれます。なぜなのでしょうか。 米国株のほうが成長している 米株や米株投信が注目されている理由は、日本株よりも成長しているからです。 この20年間で見ると、日本の有力企業の株

投資を始める人は投資信託(投信)からという人も多いでしょうが、株式投資では日本株よりも米株が注目されていることもあって、米国株の投信を勧める声が聞かれます。なぜなのでしょうか。

米国株のほうが成長している

米株や米株投信が注目されている理由は、日本株よりも成長しているからです。

この20年間で見ると、日本の有力企業の株価平均である「日経平均株価」は1.3倍程度の成長ですが、アメリカの有力企業の株価平均である「s&p」は10倍ほどに成長しています。

もちろんこれまで米国株のほうが伸びているからといって、今後も米国株のほうが成長するとは限りませんが、この20年間の傾向から見ると、日本株よりも米国株に投資するほうが成長を期待できると考える人が多いようです。

投資信託では米国株でも日本株でも手間は変わらない

アメリカの企業株を買うと、税制が日本と違うので確定申告の手間がかかりますが、投信では日本株でも米株でも手間は変わらないことも、米株投信が推される理由です。

米国株の配当は、日本の税金20.315%に加えて、アメリカの税金10%分が引かれた状態で渡されます。そして、アメリカの税金10%分は確定申告をすることで戻ってきます。

たとえば、米国株で10万円の配当が出た場合、日本とアメリカの税金合わせて約3万円を差し引いた約7万円を受け取ることになります。確定申告をするとアメリカの税金分である1万円が返ってきますが、しないと戻ってこないわけです。

これに対して投信では、米国株でも日本株でも税制は同じなので、確定申告をしてアメリカの税金分を返してもらう手間はありません。

米株投信にもデメリットはある

米国株の投信のデメリットは、「外国なので投資の先の企業になじみがなく調べにくいことがある」「為替の影響を受けることがある」という点で、これは投信に限らず米株投資の注意点ともいえます。

投資先の企業がアメリカで有名でも、日本ではあまり有名でないこともあります。日本語で業績などの細かい情報を調べることが難しい場合もあるのです。

また、米国株の投信を売買する時には、株の値動きだけでなく、為替の値動きも考える必要があります。 買った投信に含まれている企業の株価がまったく変わらなくても、円高になると損失につながる可能性があります。

たとえば、1ドル100円の時にある米国株投信を100万円分買ったとして、1年後に株価がまったく同じであっても為替が1ドル80円と円高になっていたとすると、その時点で投信を売るとえられる日本円は80万円なので、20万円分の損失となります。

人気の銘柄では為替ヘッジできるものも多い

米国株の投信では為替の値動きを考える必要がありますが、こうした点については、為替の影響を受けない為替ヘッジが付いた投信を選ぶという解決策があります。為替ヘッジを付けると、円高や円安になっても投信の価格(基準価額)に影響はなく、株の値動きだけで利益や損失が決まります。

日本の投信残高トップ20をみると、アメリカ株の投資信託は6つ入っており、そのうち4つの投信でヘッジの有無を選べます。たとえば「アライアンスバーンスタイン 米国成長株投信」「eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 」「グローバルESGハイクオリティ成長株式」などです。

最近では24年ぶりの円安を記録するなど、円安となっており、今後は円高に戻る可能性もあります。円高になっても為替で損失を負わないように、為替ヘッジを付けることを検討してもいいでしょう。

米国株の投信はこの20年で大きく成長していることから、投信を始める際には有力な選択肢となるでしょう。始める際には、デメリットの確認をして、為替ヘッジの有無を検討するといいでしょう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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