「老後資金は足りるのだろうか……」、このように不安に思っている方もいるでしょう。老後資金を現役時代から計画的に準備しなければ、老後破産してしまう恐れがあります。この記事では、元銀行員の筆者が老後破産する夫婦としない夫婦の決定的な違いを紹介します。
お金に関してオープンに会話できているか
お金に関してオープンに会話ができない夫婦は老後破産しやすいといえるでしょう。収入や貯蓄がどれくらいあるかお互いに理解できていないと、期待しすぎて、蓋をあけたら全然貯蓄できていないというケースも考えられます。
お金に関してオープンに話せる環境にしておくことが必要です。
しっかりライフプランを立てているか
老後に必要な金額の試算をせずに、行き当たりばったりのお金の使い方をするのは危険です。まず、老後いくら年金が受給できるのか、老後必要になる生活費を算出します。
年金で生活費をカバーできればいいですが、できない場合はその分を現役時代に貯めておく必要があります。老後になってから収入を得るのは難しいので、なるべく多めに確保しておくと安心です。
老後資金を知った上で、子どもの教育資金やマイホーム資金を試算すると無理のない範囲で対応できるでしょう。ライフプランを立ててみたい方は、銀行などの金融機関に相談してみてはいかがでしょうか。
子どもや孫にお金をかけすぎていないか
子どもや孫にお金をかけすぎる夫婦も老後破産に至る危険があります。
子どもや孫にお金をかけすぎると老後の生活が苦しくなる
老後資金数千万円程度の一般の夫婦が、年間数十万~数百万円単位で子どもや孫に学費などの援助を行えばたちまち資金は枯渇します。その結果、生活が苦しくなって老後破産に至る可能性が高くなります。子どもや孫にお金をかけるのはほどほどにすべきでしょう。
成人の子どもが働けない場合は?
ただ、成人の子どもが引きこもりや病気などで働けなくなり、親が子どもを養うことになった結果、老後破産に陥る場合もあります。その典型例がいわゆる「8050問題」です。
その場合は夫婦でその問題を抱えると親子で老後破産する恐れがあります。
その対処法としてまず、生活困窮者の相談窓口、家族会、NPO、地域包括支援センターなどに相談しましょう。その上で適切な支援やアドバイスを受けるなどの対策を早急にとる必要があります。
老後の準備はいますぐ始めよう
老後の準備は早く始めるに越したことはありません。何から手をつけていいかわからない方は、まずはざっくばらんに夫婦で話し合ったり、資金のシミュレーションをすることから始めてみてはいかがでしょうか。少し具体的に考えてみるだけでも、見えてくる世界が大きく変わり、将来への不安を払拭することにつながりますよ。
文・fuelle編集部
(2022年8月23日公開記事)