FPとして相談を受けていると、投資の初心者には共通した勘違いや思い込みがあることに気づきます。投資をする上で、勘違いや思い込みは判断の邪魔になります。思い当たる点がないか確認してみましょう。
思い込み1 「底値で買って天井で売れる」
売買のタイミングの判断は投資で最も難しいことの1つですが、初めての投資から、がんばれば最安値で買って最高値で売れると考える人がいます。実現したら素晴らしいのですが、そううまくいきません。たとえ経験者になってもそれは難しいことです。
買うときに「もっと安く買えるのではないか」と考えているうちに値上がりしたり、売るときに「まだ値上がりするはずだ」と思ったら値下がりしたりするのはよくあることです。
たとえ最安値で買ったり最高値で売ったりできなくても、買った値段より高く売れれば利益は出せます。経験を積みながら、タイミングをつかんでいくようにしましょう。
思い込み2 「銀行で買える商品は元本保証」
銀行の窓口で投資信託などを勧められるケースもあり、銀行で扱っているからという理由ですべて元本保証だと思い込んでいる人もいますが、投資信託や外貨預金には元本割れのリスクがあり、損をする場合もあることに注意が必要です。
勧められてもすぐに結論を出さず、内容を確かめてから買うようにしましょう。よく分からない場合には、興味があったとしても見送ることも大切です。
思い込み3 「自分には投資の才能がある」
特に初めての投資で利益が出ると、自分には才能があると勘違いする人も少なくありませんが、投資に絶対などなく、利益が出る時もあれば、損が出る時もあります。
そもそも市場が好調な時には、全体的に値上がりしやすい傾向があります。つまり、成功する確率が高くなるわけです。
ビギナーズラックに気を良くして投資額を増やすと、失敗したときの損失も大きくなるので注意しましょう。
思い込み4 「投資はギャンブルなので必ず損をする」
反対に、初めての投資で損をして、投資はギャンブルのようなもので絶対に儲からないと決めつける人もいますが、投資はギャンブルではありません。
たしかに投資は将来の成果が確定していませんが、たとえば、つみたてNISAは長期・積立・分散投資の実績データをもとに資産形成に有効であると考えられ、金融庁によって推進されています。
ただ、運任せの投資はギャンブルと同じで短期間で大きな利益が得られることもあれば、損をすることもあるでしょう。安定した利益を得るには、最低限の知識は必要ですし、感情に流されないことも大切です。
まず初心者はこうした勘違い、思い込みをしやすいということを頭の片隅に置いて投資に取り組みましょう。
文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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