証券口座は一つの証券会社につき1口座しか開設できませんが、別の会社であれば複数の口座を開設でき、さまざまなメリットを得られます。投資経験者になると、2つどころか、もっと多くの会社の口座を持っていますが、それは会社によって強みが異なるからです。

口座を2つ以上開設すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット1　無料で取引できる枠・IPOに申し込める枠が増える

証券口座を2つ以上開設すると、手数料無料で取引できる枠が増えますし、IPO（新木上場株の購入）の当選率が上がるメリットが上がります。

たとえばSBI証券の手数料無料での取引額は1日100万円まで、松井証券は1日50万円までですが、2つの口座を持っていれば1日150万円まで手数料無料の取引ができます。

IPO（新規株式公開）では株価が上がりやすく、投資家に人気のため、買える権利がたいてい抽選になりますが、証券会社ごとに割り当て数が決まっています。そこで複数の口座を持つことで、応募のチャンスが増えるので当選率が上がるわけです。

IPOは証券会社によって申し込める銘柄が異なるので、複数の口座を持っていれば選択肢が増えるメリットもあります。

メリット2　証券会社によって異なる特典・強みのメリットが受けられる

証券会社ごとのサービスを幅広く利用でき、それぞれの強みを享受できるのも、証券口座を複数持つメリットです。

たとえばSBI証券ではポイントサービスに加盟するとdポイントやTポイントが貯まるので、投資をしながらポイ活ができます。SMBC日興証券は投信積立をすれば積立金額に応じてdポイントが貯まるので、SBI証券と組み合わせればdポイントが貯まりやすくなります。

こういたポイント特典やキャンペーンは各社がそれぞれやっているので、複数の会社に口座があれば、それだけお得になる機会も増えるでしょう。

また各社によってサービスの強みも異なります。楽天証券のトレーディングツール・マーケットスピードなどは、このツールを使うために同社に口座を持つ人もいます。同社に口座があると日経テレコンが一部使えるようにもなります。またDMM株では有料の株式新聞Webが無料で読めるというメリットがあります。

メリット3　購入できる銘柄が増える

購入できる銘柄が増えるのも、複数の口座を開設するメリットです。

取扱う商品や銘柄の種類は会社によって異なります。例えばマネックス証券は米国株と中国株が豊富で、野村證券はIPO国内シェア1位で、数多くの銘柄を取扱っています。

まず証券口座を開いて投資になれてきたら、情報源や買える商品を豊富にするためにも、2社目、3社目の口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。

文・山田千景（ライター）
編集・dメニューマネー編集部

【MONEY TIMES（外部）関連記事】
・投資アプリのおすすめ13選
・ミニ株（単元未満株）を買うならLINE証券とPayPay証券どっちがいい？
・ネット証券NISAランキング
・米国株（アメリカ株）の買い方を3ステップで解説
・米国株の連続増配ランキングトップ10！ 50年連続増配の高配当株