物価やエネルギー代の高騰が続く昨今、さまざまなシーンで節約が必要になってきます。その中でもお風呂、トイレ、食器洗いなどに毎日使う水道は、その使い方を少し意識するだけで節約につながります。
では、どのようなことを意識して節水すればいいのでしょうか。ファイナンシャル・プランナーの續(つづき)恵美子さんに、水道料金を高くしてしまっているNG行為について解説していただきます。
週に何度も洗濯をする
週に何度も洗濯すると、当然使う水の量が多くなるため、水道代が上がります。まとめ洗いを心がけても、たとえば子どもが学校の体操着を洗濯に出し忘れたり、靴下を部屋に脱ぎっぱなしにしたりすると、必要に迫られて洗濯回数が増えかねません。
節約のためには、家族みんなに節水の意識付けをすることも大切です。
シャワーや歯磨きの際、水を出しっぱなしにしている
シャワーや歯磨き、食器洗いなどで、水を流しっぱなしにするのはNGです。こまめに水を止めたり、歯磨きのうがいはコップに入れた水で行ったりするなど、家族全員で節水に取り組みましょう。
食器や窓など、汚れを拭き取らずに直接洗う
食器や鍋の食べカスや油汚れなどを、拭き取らずに直接洗っていませんか?不要になった新聞紙やチラシなどで拭き取ってから洗うと、洗剤やすすぎに使う水の量を減らすことが期待できます。窓掃除や洗車なども同じように、まずは付着ゴミを拭き取りましょう。
トイレの洗浄をいつも「大」で行う
トイレを流すとき、いつも「大」で流したり2度流しをしたりすると、水の使用量が増えます。住宅設備機器メーカーの「TOTO」によると、大小の洗浄をきちんと使い分けると1回あたり最大2L節水できるそうです。
ちなみに、東京都水道局の「平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査」では、家庭用水の約21%はトイレで使用されているとのことです。後述する検針票には、(上)水道・下水道ごとの料金が記載されているので、あわせて確認しましょう。
水道使用量(検針票)をよく見ずに支払っている
水の使用量が多ければそれだけ水道代も上がりますが、「水道使用量等のお知らせ(検針票)」で請求額だけを確認し、使用量を見ずに支払っていると節水や節約につながりません。
検針票には、請求期間中だけでなく、前回および前年同期間中の使用量が記載されています。これらを確認するクセをつければ、節水に努められるはずです。日々の行動を見直し、水道代の節約につなげましょう。
文・續恵美子(日本FP協会認定CFP®)
生命保険会社にて15年勤務した後、ファイナンシャルプランナーとしての独立。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。
(2022年11月26日公開記事)