お金が貯まらなくて何とかやりくりをして生活している夫婦もいれば、老後や子どもの教育費の準備を着々と進めつつ充実した生活を送っている夫婦もいます。
両者の違いはどこにあるのでしょうか?ファイナンシャル・プランナー(FP)でお金に詳しい金子賢司さんに解説してもらいました。
お金を貯める目的を夫婦で共有しているか?
お金を貯める目的を共有している夫婦は、お金が貯まります。
一方、とくに目的を決めずになんとなくお金を貯めたいと思っている夫婦は、外食や趣味など目先の楽しみにお金を使ってしまい、なかなかうまくいきません。
子どもの教育費や車の購入費、老後のゆとり資金など、夫婦のどちらかではなく2人でお金を貯める目的を共有しましょう。
共通口座で管理しているか?
お金が貯まる夫婦は共通口座で家計を管理しています。夫婦の収入はすべて共通口座で管理して、ここから生活費や固定費を負担し、必要に応じてお小遣いなどを渡します。
一方、家賃や生活費などの必要なお金だけを出し合って、あとはお互い自由に使っているという夫婦はお金が貯まりません。別々の口座で自由に使いながらお金を貯めている人もいますが、共通口座で管理するほどの効果がないケースがほとんどです。
お金の知識があるか?
お金の知識がある夫婦は、お金が貯まりやすい傾向があります。
ここでいうお金の知識とは、主に資産運用に関する知識のことを指します。資産運用はリスクもありますが、お金の知識がある人は積極的にiDeCoやNISA、個人年金保険などを活用して、上手にお金を増やしています。
また、私の経験上、お金の知識がある人ほど散財しません。上手に資産運用をすればお金が増えるということを理解しており、資産運用をするための資金をさらに捻出しようとするからです。
お金の知識がある人は、節約やポイ活、保険の見直し、住宅ローンの借り換えなど、よりお金について合理的な行動をとろうとする傾向にあります。
最近では毎月ワンコインで投資ができたり、クレジットカードのポイントが投資に充当できたりするケースもあります。まずは少しでも資産運用を生活に取り入れて、その効果を確認してみてはいかがでしょうか?
お金が貯まる夫婦と貯まらない夫婦の違いは?
お金が貯まる夫婦と、貯まらない夫婦の差は「お金に関する情報を夫婦で共有しているか?」そして、「お金(資産運用)に関する知識はあるか?」の2つに集約されます。
すぐに行動に移すことは難しいかもしれませんが、豊かな人生を送るためにも、今回紹介した方法にぜひ取り組んでみてください。
文・金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
ファイナンシャル・プランナー(FP)の最上級資格CFP資格を有しており、個人・法人のお金に関する相談を受けながら、北海道のテレビ番組のコメンテーターなどとしても活動中。
(2022年11月27日公開記事)