投資や運用を長く続けるには、「利益を出す」という観点だけではなく、「損をしない」ことも重要です。多くの投資家を見ている現役証券マンに、運用で損をしていない人がやっていることについて聞きました。
やっていること1 運用管理費用が安い投資信託を買う
損をしないために欠かせないのが、手数料などの費用を抑えることです。手数料がかかれば、それだけ稼がなければいけない額が大きくなります。利益は自分ではどうしようもできませんが、経費はある程度コントロールできます。中でも初心者が真似しやすいのは、運用管理費用が安い投資信託を買うことです。
投信はプロに運用を任せるので初心者にも始めやすいですが、費用を払わなければいけません。費用は投資した金額から引かれるので、できるだけ低いものを選んだほうがよいでしょう。
ある2人の投資家のケースですが、一人は運用管理費用が0.1%の投信を、もう一人は3%の投信を持っていました。それぞれ持っている投信は違いましたが、投資している銘柄はほぼ同じでした。さらに買った時期も同じなのに、値動きにはかなり差が出ていたようで、後者の投資家は「株は上がっているのになぜ自分の持っている投資信託は上がらないのだろう?」と悩んでいたそうです。そこに運用管理費用が影響していることが多いのです。
やっていること2 配当金が入る株を買う
損をしない運用をしている人の多くがやっているのが、配当金を出す会社への投資です。配当金は、株を買ってくれた人への還元として会社が出しているもので、長年にわたって出し続けているところもあります。
毎日忙しく株価を追うことができない人ほど、配当利回りが高く業績の安定した企業の株を保有していることが多いです。
配当金を出してくれる企業であれば、株価の上下をあまり気にせず長期で持ちやすいといえるでしょう。たとえば1株1000円の企業に投資し、100株買った場合。年6000円の配当金を出していれば配当利回りは6%です。
たとえば花王 <4452> は32年連続で“増配”しています。配当を増やし続けているのです。ほかにもSPK <7466>、三菱HCキャピタル <8593> 、小林製薬 <4967> など20年以上増配を続ける企業がいくつもあります。
やっていること3 これらを積み立ててで投資する
コストが低い投信や、配当金の出る企業を、積み立て購入するのも、損をしない人がやっていることです。毎月、同じ商品を同じ額だけ買い続けることのメリットは、価格があがっている時には少なく、安くなっている時にはたくさん買えるため、購入平均単価が下げられることです。
積み立てで投資している人は、相場が大きく下がった局面でお客さんのフォローをしていても、「下がった時のほうがたくさん買えるし心配していない」と言う人が多いそうです。
文/編集・dメニューマネー編集部
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