「UD」の概念を代表するモノといえば、非常口で使われる「ピクトグラム(図記号)」があります。「UD」の概念は、製品や建物・環境において、すべての人が使いやすいデザインを取り入れるというものです。1980年代にアメリカの故・ロナルド・メイス博士が、“バリアフリー”という言葉に違和感を覚えて、「UD」を発案して広めましたが、何かの略称です。
一体、「UD」は何の略でしょうか。
「UD」はあらゆる人のための考え
「UD」は、“Universal Design(ユニバーサルデザイン)”の略です。年齢、性別、国籍、身体的状況に関係なく、できる限り誰でも公平に使えるデザインにすることです。
障害者や高齢者を特別扱いする“バリアフリー”は、すでに完成しているモノから一部の人のために、障害となるものを後から取り除くというものです。一方、「UD」は、すべての人が公平に恩恵を受けられることが前提であるため、より望ましい考え方として生まれました。
「UD」は日常生活に溢れている
「UD」は、1990年代ころから日本でも製品や施設などに取り入れられています。身近なところでは、自動ドアや上下に動かして開閉をする水道レバー、ピクトグラムなどが挙げられます。ピクトグラムは単純な図記号と二つの色で、誰にでも情報を分かりやすく伝えることができ、日本が世界へ広めるキッカケを作ったといわれています。
1964年の東京オリンピックの際に、デザイナーの勝見勝氏らが外国人のために、競技種目の案内や非常口、トイレなどを表す目印としてピクトグラムを作りました。現在でも、いくつかの記号は国際標準記号として使われています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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