年末調整でどういう人が申告漏れしやすい?所得控除を忘れた場合のデメリット

2022/12/09 17:00

「年末調整」の書類を書いて会社に出すのは面倒かもしれませんが、この手続きで税額が少なくなることがあります。ただ申告しないと控除が受けられないのに、申告漏れになってしまうケースもあるようです。申告漏れしやすいのはどんな人なのか、もし申告しなかったら生じるデメリットもあわせて知っておきましょう。 生命保険や個人年金保険、介

「年末調整」の書類を書いて会社に出すのは面倒かもしれませんが、この手続きで税額が少なくなることがあります。ただ申告しないと控除が受けられないのに、申告漏れになってしまうケースもあるようです。申告漏れしやすいのはどんな人なのか、もし申告しなかったら生じるデメリットもあわせて知っておきましょう。

生命保険や個人年金保険、介護医療保険などの保険料を支払っている人

申告漏れになりがちなのが、生命保険や介護医療保険などを支払っている人で、生命保険料控除証明書を失くしてしまったような場合です。

生命保険料控除には生命保険料と介護医療保険料、個人年金保険料の3種類あり、保険を支払っている人は年末調整で申告しなければなりません。

保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」は勤務先に提出する必要があるので、失くさないように保管しておきましょう。

国保や国民年金の保険料などを支払っている人

サラリーマンは社会保険料が毎月の給与から天引きされているので、年末調整で控除額を計算して記入する必要はありませんが、配偶者や子ども、親族などの社会保険料を支払っている場合は、年末調整の際に申告が必要です。

なぜならこの社会保険料は個人で支払っているため、給与計算の段階で勤務先は把握できていないからです。

年末調整の際に、社会保険料控除証明書を添え、給与所得者の保険料控除申告書を記入して提出する必要があります。

なお社会保険料を支払っている配偶者などについては、生計を一にしている(主に支払っている被保険者の収入で生活を維持している)という条件があります。

住宅ローンを組み入居して2年目の人

住宅ローンを組んで2年目の人は、1年目と手続きが異なるので年末調整で申告を忘れてしまいがちなので注意が必要です。1年目は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で手続きできるのです。

1年目の確定申告後に、税務署から書類が送られてきます。「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書兼(特定増改築等)住宅借入金等特別控除計算明細書」というものです。申告できる年数分の用紙が送られてくるので、本年分に記入して提出します。

また金融機関からは「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」が送られてくるので、年末調整の書類と合わせて提出します。

申告が漏れたらどんなデメリットがある?

年末調整した場合、過払いした税金の還付を受けられる可能性がありますが、申告漏れすると、納めすぎている税金があったときに過払い分が全額還付されず損になります。

また住民税にも影響を及ぼします。住民税は前年の課税所得を元に計算されるので、申告漏れがあると翌年6月以降分の住民税が高い税額で算出されてしまいます。

申告を忘れてしまったら確定申告でも対応できますが、慣れないと面倒でしょうから、年末調整で忘れず申告しましょう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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