一生の買い物であるマイホームを買う時に、家を“買う”よりも“借りる”ほうがお得ではないかと考えたことはないでしょうか。50年間のシミュレーションだとどれくらいの差がでるのでしょう。
持ち家なら約6000万円かかる
2LDKで4000万円の家を1.4%の35年ローンで買い、頭金に400万円を出した場合の50年間をシミュレーションします。
家に対して支払う金額は、ローンでかかった分から住宅ローン控除を差し引いて、約4590万円です。
また、住宅にかかる固定資産税など税金が約560万円、必要となる修繕費用が約750万円で、そのほかに初期費用などをすべて合計すると約6180万円となります。
借家なら約9000万円かかる
持ち家と同じ広さである2LDKの家を借りる場合、家賃15万円(東京近郊の家賃を想定)程度なので、家賃15万円の家を50年間借りると想定します。
その結果、家賃15万円を50年間払うのにかかる金額が9000万円です。また、それ以外にも初期費用や契約更新料がかかるので、合計すると約9400万円です(家賃のアップは考慮していません)。
借家であれば、固定資産税などの税金や、持ち家でどこかが壊れた場合にかかる修繕費などの臨時の出費はありません。
持ち家 | 借家 | |
---|---|---|
初期費用 | 400 | 45 |
住宅関連費用 | 4470 | 9360 |
税金や修繕費など | 1310 | 0 |
合計 | 6180 | 9405 |
借家のほうがお金はかかるがメリットもある
シミュレーションの結果、東京近郊であれば「持ち家」のほうが「借家」よりも3000万円ほどお得になりそうなことが分かりました。
ただ、借家にもメリットがあります。たとえば「引越ししやすい」「修繕などの臨時の出費がない」といったものです。
この点、家を買ってしまうと、引越しできなくはないものの、売ったり貸したりする必要が生じます。
また、どこかが壊れてしまった場合に、持ち家なら修繕費用を自分で出す必要がありますが、借家なら修繕費用の負担は貸主側です。
簡単なシミュレーションの結果では、持ち家のほうがお得でしたが、あくまで簡易的な試算です。考慮できていない要素はたくさんあるでしょう。
また、借家には持ち家にはないメリットもあります。さらには、メリット・デメリットだけで“どう住まうか”を決める必要はありません。
金銭面以外のことも踏まえて、自分や家族にとって家を買うのと、借りるのと、どちらが幸せな、望ましい生き方なのかを考えてみるとよいでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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