マスクやPCR検査の代金は医療費控除の対象になる?

2022/12/13 17:00

医療費がかかると、額によって確定申告で税金が安くなりますが、マスクの購入代やPCR検査代は対象なのでしょうか。対象になる費用なのに確定申告で忘れると、税金が高くなってしまいます。 マスクや消毒液の購入費用は対象外 医療費控除の対象になる医療費は、病気になったときの診療にかかった費用や、治療費、薬代なので、「病気にならな

医療費がかかると、額によって確定申告で税金が安くなりますが、マスクの購入代やPCR検査代は対象なのでしょうか。対象になる費用なのに確定申告で忘れると、税金が高くなってしまいます。

マスクや消毒液の購入費用は対象外

医療費控除の対象になる医療費は、病気になったときの診療にかかった費用や、治療費、薬代なので、「病気にならないための予防を目的とした費用」は対象外です。

予防目的でマスクや消毒液を買ったり、健康維持のためにビタミン剤を買ったりして費用がかかっても、医療費控除の対象にはなりません。

出張や旅行の前に自主的にPCR検査を受けた場合は対象外

PCR検査はどうかというと、感染の疑いがあって医者の判断で受けた場合は、自己負担額が医療費控除の対象になります。

しかし、単に感染しているかどうか知るために“自主的に”受けたのなら対象外です。

たとえば出張や旅行の際に陰性証明が必要で検査を受けた場合、検査費用が自己負担でも医療費控除は受けられません。

ただし、検査で陽性が判明して引き続き治療を行ったときは、治療費だけでなく検査代も医療費控除の対象になります。公費負担分は除きますが、自己負担分は控除対象として申請できます。

オンライン診察の診察料やシステム利用料は控除の対象

それでは感染を防止するためにオンラインで診察を受けた場合はどうかというと、病院に行った場合と同じく、診察料は控除の対象になります。その際にかかったシステム利用料も対象です。

処方された薬が郵送で届いた場合は、薬代は控除の対象ですが、配送料は対象になりません。

ただ通院すると病院までの交通費も控除の対象ですから、よくある勘違いとして、「オンラインで交通費がかからない代わりに配送料がかかったのだから対象だろう」というものがありますが、これは間違いです。

一般的に、医療費が年間10万円を超えると医療費控除で税金が安くなりますが、確定申告では、対象となる費用とならない費用を正しく区別して申請しましょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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