大学の入学にかかるお金といえば、入学金や授業料が思い浮かぶだろう。その平均は、国立で約240万円、私立で約400万円というが、実はほかにもかかるお金があって、意外と見落とされがちだ。奨学金を申し込む家庭も少なくないが、振り込まれるのは入学から少し経ってからなので、早めにかかるお金を把握しておこう。
見落としがちなお金1 受験料・宿泊代・交通費
1人あたりの受験費用の平均は、およそ30万円で、具体的にみると、国公立大学は27.7万円、私立大学文系で31.3万円、私立大理系では32.2万円となっている(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(2021年))。
なお受験料自体は以下のとおりだ。
・大学入学共通テスト……(3教科以上)1万8,000円(2教科以下)1万2,000円
・国公立2次試験……1万7,000円
・私立……3万円~3万5,000円
受験料以外にも、大学や試験会場が遠ければ、ホテル代や新幹線代などの交通費がかかるし、親が付き添う場合は、その分もかかる。複数の大学を受験することも珍しくないので、受ける大学の数が増えれば、それだけお金はかかってしまう。
見落としがちなお金2 教材代・パソコン代・プリンター代
入学してかかるお金としては、入学金など学校に払うものと、引越し、敷金・礼金、家具や家電など一人暮らしする場合に必要なものがあるが、それだけではない。意外と忘れられがちなのが、教科書などの教材やパソコン代だ。
大学の教材は専門書が多いため、一般的な書籍よりも高くなりやすい。たとえば1年で10科目履修し、教材が1冊2,000円であれば2万円かかる。
さらにパソコンは必須アイテムで、コロナ禍でオンライン授業を受けたり、レポートを作ったりするのに欠かせない。プリンターもあると、授業のレジュメやレポートをを印刷するの役立つだろう。
節約の4つのコツ
こうした出費をなるべく抑えるために4つのコツを実践したい。
コツ1 受験料は大学入学共通テストへの出願や併願割引で抑えられる
私立大学の場合、大学入学共通テストに出願すれば受験料を抑えられる。たとえば東京のある私立大学では、通常の受験料は3万5000円から5万円かかるところ、「C共通テスト利用方式」なら1万8,000円で済む。
同じ大学内で複数の学科を併願すれば、2学科目以降の受験料が割り引かれる制度もある。
コツ2 宿泊代・交通費は受験生応援プランや地方受験を使って抑える
「受験生応援プラン」や「早割」を使って宿泊代を節約するのも効果的だ。いつまで続くか分からないが、全国旅行支援も使いたい。
さらに大学まで行かなくても「地方受験」できることもあるので、利用して宿泊代や交通費を抑えよう。
コツ3 教材代は大学近くのブックオフやフリマアプリで入手する
大学近くのブックオフに「○○大学専用教材コーナー」があれば、そこで教材を安く買える。メルカリ・ラクマといったフリマアプリで探すのもおすすめだ。
コツ4 パソコンやプリンターは大学生協以外も選択肢に入れる
パソコンやプリンターは大学生協からも案内があり、サポートが手厚く価格も手頃だが、家電量販店やネットショップも比べて検討すると、安く抑えられるかもしれない。高価なため、分割払いも検討しよう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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