都道府県などが運営している公営住宅(団地)には「家賃が安い」「お年寄りでも契約できる」といったメリットがある。そのため「老後に夫婦2人で入居しよう」と考える人もいるが、実際に住んでみると苦労することもある。老後の団地暮らしでありがちな苦労と、対処法を見てみよう。
苦労すること1 エレベーターがない団地では階段の昇り降りが大変
特に昭和の時代に建てられた古い団地はエレベーターがないものが多く、上階に住むお年寄りは昇り降りが大変だ。
中には「エレベーターがある棟とない棟がある」といった団地もあるが、この場合は、エレベーターがある棟を希望すれば問題ないと考えるかもしれない。しかし、申込者が棟や階数を指定できない公営住宅は多い。
入居する時は階段の昇り降りが辛くなくても、将来は辛い思いをするかもしれないので、すべての棟にエレベーターがある団地を選ぶほうが安心だろう。
苦労すること2 基本的にリフォームをできない団地がある
「バリアフリーリフォームをして快適に過ごしたい」と考える人は多いが、リフォームが基本的に禁止されている、認められたとしても大規模なリフォームはできない、といったことがある。
たとえば、営住宅では、身体障がいなどのやむを得ない事情がない限り、リフォームは原則として禁止されている。
兵庫県や北海道の県営・道営住宅でも基本的にリフォームは認められていないが、事前に承認を得れば入居者負担で手すりなどを設置できることがある。
公営住宅の中には、数は少ないが初めからバリアフリー仕様になっている住宅もある。リフォームの手間や費用を考えると、このような住宅を選ぶのもよいだろう。
苦労すること3 郊外型の団地では敷地外に外出しにくいことがある
郊外にある規模の大きな団地は、敷地内にスーパーや病院、学校、公園が用意されていることがあり便利だが、駅から離れていて敷地の外に出るのには不便なことがある。
交通の便があまり良くない団地で暮らすと、バスや電車など複数の交通機関を乗り継いで移動しなければならず、特にお年寄りにとっては大変だ。
さまざまな施設が敷地内に揃う大規模の団地と、交通の便が良くさまざまなところにアクセスしやすい団地のどちらがよいかは、人それぞれだろう自分にはどちらが合っているのかをしっかり考えたうえで、入居することが大切だ。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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