宝くじが当たったら税金を取られる?家族に分けると贈与税がかかる?

2022/12/27 10:00

今年の年末ジャンボ宝くじの抽せん日は12月31日だが、「もし当せんして大きな収入があると、納める税金も高くなるのではないか」と心配する人もいるかもしれない。宝くじの当せん金に、税金はかかるのだろうか。税金がかかる場合、どれくらいの金額を納めることになるのか見てみよう。 原則として宝くじの当せん金に税金はかからない 宝く

今年の年末ジャンボ宝くじの抽せん日は12月31日だが、「もし当せんして大きな収入があると、納める税金も高くなるのではないか」と心配する人もいるかもしれない。宝くじの当せん金に、税金はかかるのだろうか。税金がかかる場合、どれくらいの金額を納めることになるのか見てみよう。

原則として宝くじの当せん金に税金はかからない

宝くじで3億円、1億円といった高額当せんを果たしても、そのお金は一時所得とは見なされず、原則として所得税や住民税などの税金はかからない。つまり、当せん金を全額自分のものにできるのだ。

当せん金に税金がかからないのは、ジャンボ宝くじなどの普通くじだけでなく、ロト、ナンバーズなどの数字選択式宝くじも同じだ。

税金がかからない理由は、宝くじを買った時点で購入費の約40%が販売元の自治体に「収益金」として振り分けられるからだ。この収益金は、地域の公共事業に使われる。最初に税金を納めているので、当せんしても税金がかからないというわけだ。

例外あり!宝くじの当せん金に税金がかかる2つのケース

例外として、当せん金の扱い方によっては税金がかかるケースがある。どんな場合にかかるのだろうか。

家族や友人に分配する時

一度受け取った当せん金を家族などに分ける場合は、贈与税が発生する。贈与税はお金をあげた側ではなく、もらった側に課せられる税金だ。

たとえば、当せん金1億円のうち1,000万円を家族にあげた場合、231万円の贈与税がかかる。

ただし、贈与を受ける側が年間110万円までの受け取りであれば、贈与税は発生しない。そのため、1年で1,000万円を贈与すると税金がかかるが、10年かけて毎年100万円ずつ贈与すれば、税金はかからない。

また、宝くじは何人かの友だちと共同で購入し、グループとして当せん金を受け取ることもできる。しかし、代表者一人が当せん金を受け取り、その後友達に分配しようとすると贈与税がかかってしまう。

共同購入した場合は、購入した人全員で当せん金を受け取りにいこう。その際は、当せん金のうち各自の受け取り分が記載される「宝くじ当せん証明書」を銀行で発行してもらう必要もある。

本人が亡くなり配偶者や子どもに相続した時

当せん金を使い切る前に受け取った人が亡くなり、配偶者や子どもに相続する場合は、他の財産と合わせて相続税の対象になる。「宝くじの部分だけは税金がかからない」といったことはない。

相続税の金額は、相続人の人数や遺産の分け方などで変わる。たとえば、3億円を1人に相続した場合、9,180万円もの相続税がかかる。

宝くじの高額当せんの確率は低いが、大金を手にする人は必ずいるので、当せん金にかかる税金の知識を持っておいて損はないだろう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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