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金融市場は「4人のプレイヤー」が「21マス」の中で動くゲームと考えよう

2021/12/21 17:00

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連載 経済ニュースの読み方入門〜これであなたも金融通 今では世界中のニュースをほぼリアルタイムで読むことができますが、金融や経済のニュースは難しい言葉も多く、「結局このニュースを資産運用にどう活かせば良いのか分からない……」という人も多いでしょう。 筆者が10年以上に渡りチェックしている日経新聞、ロイター、ブルームバー

連載 経済ニュースの読み方入門〜これであなたも金融通

今では世界中のニュースをほぼリアルタイムで読むことができますが、金融や経済のニュースは難しい言葉も多く、「結局このニュースを資産運用にどう活かせば良いのか分からない……」という人も多いでしょう。

筆者が10年以上に渡りチェックしている日経新聞、ロイター、ブルームバーグなどの媒体は、読みごたえがある記事が多い一方、資産運用初心者にとっていささかハードルが高いことも否めません。

この連載「これであなたも金融通 経済ニュースの読み方入門」では資産運用初心者向けに、経済ニュースをどのように読み解いていけば良いか解説していきます。

金融市場を見る時に注目すべきは「21マス」と「4人のプレイヤー」

第1回は、経済ニュースの舞台となっている金融市場の全体像を解説します。

結論から言いますと、金融市場を見るときは「21マス」と「4人のプレイヤー」に注目して下さい。

「21マス」は次の表の通りです。縦に為替、債券、株式、不動産、商品を並べています。横には米国、欧州、日本、中国、新興国を並べています。金融市場を大雑把に区切ると、この21マスで構成されていると考えて下さい。

米国 欧州 日本 中国 新興国
為替 1 5 9 13 17
債券 2 6 10 14 18
株式 3 7 11 15 19
不動産 4 8 12 16 20
商品
21

4人のプレイヤーは以下の通りです。

(1) 中央銀行
(2) 金融機関
(3) 機関投資家
(4) 個人投資家

金融市場と呼ばれるものの正体は、この21マスのうえで、4人のプレイヤーによって行われるマネーの動きそのものと言えます。

そして、私達がお金を増やそうと日々取り組んでいる資産運用や投資は、4人のプレイヤーがこの21マスのなかで次にどう動くかを予想するゲームと言い換えることができるでしょう。

金融市場を構成している21マス

この連載における重要な概念でしたので、まずは結論から述べました。

それでは21マスの意味を見ていきましょう。

米国 欧州 日本 中国 新興国
為替 1 5 9 13 17
債券 2 6 10 14 18
株式 3 7 11 15 19
不動産 4 8 12 16 20
商品
21

縦に置かれている「為替」「債券」「株式」「不動産」「商品」の5つは“資産のジャンル”で、「アセットクラス」と呼ぶこともあります。

これら5つのアセットクラスはさらに細かく分けることが可能です。たとえば不動産のなかにもマンションがあったりオフィスビルがあったりホテルがあったりします。ただし、マネーの大きな流れをつかむためにここでは「不動産」とひとくくりにしています。

原油や金が代表格である「商品」(コモディティとも)に国境はないので、1マスにまとめています。近年急速に価格が上昇しているビットコインおよびその他の暗号資産(仮想通貨)も商品マスのひとつと考えれば良いでしょう。

横には「米国」「欧州」「日本」「中国」「新興国」の5つを並べています。「米国」は世界最大のGDPを誇る経済大国であり、金融市場や経済ニュースを見るときにおいて、最も注目すべき国です。世界経済や金融市場は米国を中心に回っていると言っても過言ではありません。

域内の国を合計するとGDP世界第2位となる「欧州」、国ごとのGDPでは世界第3位の「日本」と、同じく第2位の「中国」、最後に中国を除く「新興国」を並べています。中国の躍進は目覚ましく、少し前の経済分析では一番右の「新興国」に内包されることも多かったですが、今や日本を上回る経済大国になっていますので、中国だけで一列使うのが良いでしょう。

金融市場を動き回る4人のプレイヤー

次に、21マスのうえで自由自在にマネーを動かしている4人のプレイヤーについて解説します。

(1)中央銀行
(2)金融機関
(3)機関投資家
(4)個人投資家

経済活動の元締めとも言える(1)中央銀行で抑えておきたいのは、米国のFRB、欧州のECB、日本の日銀の3つです。彼らは金利や通貨の発行量などをコントロールして、景気が停滞しないように、かつ過熱しすぎないように、日々目を光らせています。

(2)金融機関は銀行、証券、保険などが挙げられます。なお金融機関は(3)機関投資家に含めることも多いですが、役割の違いから本連載では別プレイヤーとしています。

(3)機関投資家は、巨額の資金を市場で運用して収益をあげることを目的にしています。各国の年金基金、政府系ファンド、ヘッジファンドなどがここにセグメントされます。我々の年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も(3)のプレイヤーのひとりです。GPIFは世界最大級の機関投資家と言われており、運用額は2020年度第3四半期時点で約178兆円、2001年の運用開始以降累計で85兆円以上の収益を稼いでいます。

(4)個人投資家は、まさに私達のような個人の投資家です。これまで機関投資家の圧倒的な資金量の前に、あまり存在感を出せていませんでした。しかし近年は、ロビンフッターと呼ばれる新規参入者の力も加わり、ゲームストップ株騒動でヘッジファンドを打ち負かしたのは記憶に新しいところです(2021年1月、投資アプリ・ロビンフッドの利用者である個人投資家が、ネット掲示板を通じて大口投資家と逆の投資行動を行い、米国のゲーム小売りゲームストップ社の株価が乱高下した)。

経済ニュースの読み方を学んで資産運用やビジネスに活かす

繰り返しになりますが、金融市場は、21マスに区切った金融市場という名のボードのうえで、4人のプレイヤーが駒(マネー)を動かしているのです。そして、次にどのマスにマネーが多く集まるか予測するのが投資というゲームなのです。

ゲームの必勝法はありませんが、マネーの動きは完全なランダムではありません。ある程度予測できることもあります。そして予測するために重要なのが、金融市場から毎日あふれ出るニュースを上手に読み解くことなのです。

ニュースを読み解いて、投資の次の動きを決めるという点では、個人投資家を含むアマチュアの投資家と、プロ投資家も同じです。経済ニュースの読み方を学んで、毎日あふれ出るニュースから明日の展開を予想し、自分の資産運用やビジネスに活かしていきましょう。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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