NISA・つみたてNISA

2023年にNISAを始めるならつみたてNISA!一般NISAをやめたほうがいい2つの理由

2023/01/14 08:00

NISAは2024年から新しくなる予定ですが、2023年はまだ現行のNISAを始められます。ただ始めるなら「一般NISA」でなく「つみたてNISA」のほうがよいでしょう。なぜなら今から一般NISAを始めるには、不利な点があるからです。 2023年は現行のNISAを始められる 2024年からNISA(少額投資非課税制度)

NISAは2024年から新しくなる予定ですが、2023年はまだ現行のNISAを始められます。ただ始めるなら「一般NISA」でなく「つみたてNISA」のほうがよいでしょう。なぜなら今から一般NISAを始めるには、不利な点があるからです。

2023年は現行のNISAを始められる

2024年からNISA(少額投資非課税制度)は、一般NISAつみたてNISAが一本化された新しい制度に変わります。

しかし、2023年中は現行の一般NISAつみたてNISAで金融商品の買付ができます。まだ、NISAを始めていない人も、今から口座を開設して現行の制度で投資できるのです。

まだNISAを始めていない人が2023年から始める場合、つみたてNISAを選びましょう。一般NISAを選ばないほうがいい理由は2つあります。

理由1 新NISAへロールオーバーができない

現行制度では一般NISAの非課税期間が終わると、「ロールオーバー」して引き継ぐ選択肢がありますが、現行の一般NISAから、新NISAで一般NISAを引き継ぐ「成長投資枠」へのロールオーバーはできません。

ロールオーバーとは、非課税期間が終わった後に、翌年以降の一般NISAの非課税枠に移すもので、要はさらに5年非課税期間が延長できる仕組みです。一般NISAで買った商品が、非課税期間が終わった後も値上がりしそうな場合、手放さずに持っておくのに有効でした。

もし2023年に一般NISAを始めた場合、24年の新制度にはロールオーバーできないため、非課税の投資は5年で終わらせなければなりません。

理由2 買った時より値下がりすると、課税口座に移して損をするかもしれない

一般NISAの非課税期間が終わった場合、ロールオーバー以外の選択肢として、運用商品を課税口座(特定口座一般口座)に移せますが、その時点で値下がりしていたら、税金がとられて損するかもしれません(なお非課税期間が終わった後の選択肢としては、「ロールオーバー」、「課税口座への移管」のほかに、「売却」もあります)。

なぜ損するかもしれないかというと、課税口座に移す場合、取得価額(買い付けた金額)が移す時点の金額(時価)に書き換えられるため。特に一般NISAの口座で買った後に“値下がりしている”商品を移す際は、注意が必要です。

たとえば、一般NISAで買ったときに100万円だった株が値下がりして、80万円になった時点で課税口座に移すとします。その後、値が100万円に戻ってから売った場合、本来は差し引きゼロで、利益はありません。しかし、課税口座に移した時点の80万円で買ったことになるため、利益が20万円あったとみなされ、税金がかかるのです。

一般NISAは非課税期間が5年と短く、終了時に値下がりしているケースも十分考えられます。現在、一般NISAで商品を買っている人はこの点を頭に入れ、値上がりしたら早めに売って利益を確定するなどの対応をしましょう。

一方、つみたてNISAは非課税期間が20年あるので、今から始めても一般NISAより値下がりのリスクは少ないと考えられます。むしろ投資は少しでも早く始めたほうが有利なので、2024年まで待たずに2023年からつみたてNISAを始めてはいかがでしょうか。

文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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