「お金を2倍に増やしたい」──何となくそう思ったことはないでしょうか。とはいえ、「そんなのできるはずがない」と思い直した人も多いでしょうが、実は15年かければ、そう厳しい条件でなくても、投資資金を2倍にできます。
15年あれば資金を2倍にできる
15年というと、今から振り返ると2008年です。2008年から年利5%、複利で運用していれば、当時の資金が今2倍になっているはずです。
ここで大切なのは「複利」です。複利とは、投資した資金についた金利の分にさらに金利がつくことです。
たとえば100万円を1年間で5%で運用すると1年後には105万円になっていますが、2年目に105万円をさらに5%で運用できれば、2年後には110万2500円になります。これが毎年、複利ではなく「単利」の運用の場合、2年目に運用に回せるのは1年目と同じ100万円です。すると2年目が終わって得られるのは5万円なので、2年間で毎年5万円ずつ得たとして、2年が過ぎた時点で投資した額は110万円になっています。
しかし、「複利」なら1年目に5万円、2年目に5万2500円得られるので、2年過ぎた時点で110万2500円なので、「短利」の場合と比べても2500円の差がついています。この差額が、年を経るにつれて大きくなっていきます。
複利で資産を増やしていったときに、どれくらいの期間かければ2倍になるかは、ある計算式で分かります。それは「72を年利で割る」というものです。たとえば5%で回せるなら、72÷5=14.4。14年とちょっとで資金を2倍にできます。これを「72の法則」といいます。
100万円を200万円にするには、「年5%・複利」で15年かけて、「ほったらかし運用」すればよいのです。
年利5%、複利の銘柄をどうやってみつけるか
問題は、年利5%で複利、かつ暴落しない銘柄の見つけ方です。初心者が選びやすいのは投資信託ですが、正確な利回りは計算できないので、次の項目に当てはまる投信を選ぶ方法が始めやすいでしょう。
・分配金利回りが高く比較的安定した株式メインの「インデックス」
・不動産を中心とした「REIT」銘柄
・分配金コースは「受取型」ではなく「再投資型」
・「管理費用」ができるだけかからない銘柄
こうした銘柄を、基準価格が下がるリスクも予期して複数選ぶとよいでしょう(分散投資)。
また、証券会社によって、投資信託をクレカ積立することでポイント加算される場合もあり、一度に大きな資金が用意できない時は少額積立も検討してみましょう。
投信ではなく、個別株なら年利4%~5%の銘柄もありますが、初心者で個別銘柄を選ぶのは難しいかもしれません。もし個別株を選ぶなら、少なくとも株価や配当金が安定していると考えられる銘柄を選びましょう(ディフェンシブ銘柄といいます)。
また、NISAにすると配当金が非課税になるので、有効に活用するとよいでしょう。
注意点を理解しつつ100万円を200万円にしよう
「ほったらかし運用」ではあるものの、暴落のリスクがある場合は見直し・売却も必要です。それでも複利で運用すれば、100万円も15年で200万円にできます。
ただ投資には絶対はありませんしし、相場は数年に一度暴落もするため、大切なのはなるべく長い期間をかけて資産を増やそうとすることです。計算上、少なくとも5%複利なら15年程度で資産は2倍にできます。そのスタートを切るのは早めのほうがよいでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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