2023年1月に住宅ローンの固定金利が上がり、変動金利の動きも気になる今、住宅ローンを組んでいる人から注目されているのが、「住宅ローンの借り換え」です。うまくいけば今よりも総返済額を下げられますが、注意点もあります。借り換えを検討したほうがいい「条件」と借り換えの「注意点」を確かめましょう。
住宅ローン借り換えがお得になりやすい3つの条件
住宅ローンの借り換えにはお得になりやすい3つの条件があるため、借り換えを考えるときはこの3つがそろっているか確認するとよいでしょう。
・(今のローンと借り換え後のローンの)金利差が1%ポイント以上ある
・ローンの残高が1,000万円以上ある
・ローンの残年数が10年以上ある
住宅ローンの借り換えでは、今のローンより1%以上金利が低いものを選ぶとよいでしょう。ローンの残高と残年数が多いほど、金利が下がることで得られる恩恵が大きくなるからです。
住宅ローン借り換えの3つの注意点
お得になりやすい条件がそろっていたとしても、注意したいことが3つあります。
・手数料がかかる
・タイミングによってはあまり得がない
・住宅ローン控除が受けられなくなることがある
住宅ローンの借り換えには手数料や登記関連費用などがかかるため、それらを加味し、総返済額をみてお得かどうかを決めましょう。特にペアローンの場合は手数料が2倍かかることも見逃せません。
また借り換えるタイミングも大切です。たとえば金利上昇リスクを避けるために、金利が低いうちに変動から固定へ借り換えるつもりとします。金利が引き上げられるのは一般的に固定金利からなので、借り換え前に固定の金利が上がってしまい、メリットが小さくなることがあります。
お得に感じやすいタイミングは、たとえば固定金利10年でローンを組んでいて、期間の終了とともに金利が大きく上がるときなどです。
また住宅ローン控除を受けている人は、借り換えで返済期間が10年未満になると対象から外れるため注意しましょう。新たなローンの期間によっては控除が受けられなくなり、借り換えによる恩恵を得られません。
文・佐々木美紀(ライター)
編集・dメニューマネー編集
【関連記事】
・絶対避けたい!「老後破産」特集
・初心者が投資を始めるなら何がおすすめ?(外部)
・いつ借りる?借り換える?「住宅ローン」
・積立NISAを始めるタイミングは2023年がベスト?(外部)
・お金が貯まる?「風水・占い」特集