富裕層に学ぶ「稼げる子ども」にするための 5つのポイント

2021/12/18 12:00

https://money.smt.docomo.ne.jp/image/JZh0VQvPRxCYORNK9rMxrg.jpg
「裕福な家庭の子どもは、将来お金持ちになる確率が高い」のは、親の資産を受け継いだり、親が教育や習い事にお金をかけたりしているからだけではありません。富裕層にとって子育ては後継者育成の一環でもあるため、「自分の力で稼げる子ども」に育てることは非常に重要です。 「稼げる力」がある子ども・ない子どもの違い お金持ちの家庭に生

「裕福な家庭の子どもは、将来お金持ちになる確率が高い」のは、親の資産を受け継いだり、親が教育や習い事にお金をかけたりしているからだけではありません。富裕層にとって子育ては後継者育成の一環でもあるため、「自分の力で稼げる子ども」に育てることは非常に重要です。

「稼げる力」がある子ども・ない子どもの違い

お金持ちの家庭に生まれたからといって、必ずしも将来的な成功が約束されているわけでありません。経済的に恵まれた環境で育つことが、生活や教育面で大きなメリットをもたらす反面、親が育て方を間違えると、親のお金に過度に依存したり、人生の目標を見つけられない大人になったりするリスクが潜んでいます。

つまり、お金持ちの家庭に生まれても、稼げる力がない子どもはいずれ人生に失敗するかもしれませんし、一方でお金のない家庭に生まれても、稼げる力がある子どもは将来的に成功する可能性が高いということです。

富裕層がしつけで重視する5つのポイント

富裕層がしつけで重視するポイントは以下の5つです。これらの要素は年齢を問わず、社会で成功する上で重要なものばかりです。

1 創造性や意思決定力を養う

富裕層が自分の子どもにアートや音楽と親しむ機会を与えるのは、創造力を刺激し、子どもの可能性を伸ばすためです。創造性が豊かになることで、常識にとらわれない自由な発想が生まれ、そこから価値のあるものを創りだすことができます。また、感性や直感の発達にも役立つとされていることから、価値のあるものを見極め、自分の意思で決断できる能力が磨かれます。

アートや音楽が絶対に必要かというと、お金をかけなくても創造性や感性、直感を養えるアクティビティはたくさんあります。工作やダンス、絵画、作文、ブロック遊び、砂遊びなど、子どもの五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を刺激し、脳を活性化させることを意識しましょう。

2 チャレンジ精神を育む

「失敗するのが怖いから、新しいことには挑戦しない」という考え方では、せっかくの才能や可能性を存分に生かせないまま、大人になってしまうかも知れません。重要なのは「失敗してもいいから、とりあえずやってみよう!」というチャレンジ精神です。

チャレンジ精神旺盛な子どもに育てるためには、子どもが失敗した時に叱るのではなく、「失敗から学べることがたくさんある」こと、「失敗なくして成功は成し遂げられない」ことを繰り返し教える必要はあります。

また、問題に繰り返しチャレンジすることで、「こうしたら上手く行くのではないか」など、考える力が身に付きます。問題解決能力は、ビジネスの成功に欠かせないスキルの一つです。

3 お金の価値観・増える仕組みを教える

近年、子どもの金融リテラシー教育が注目されていますが、富裕層は子どもが幼い頃からお金の価値観を教え込んでいます。

「浪費=お金を減らすもの」「投資・貯蓄・ビジネス=お金を増やせるもの」という2つの観念を養うことで、子どもはお金が減る・増える仕組みやお金の大切さについて、自然に学ぶことができるでしょう。

「子どもにお金のことを教えるのはまだ早い」と思う人もいるかも知れませんが、金融リテラシーに適齢期はありません。健全な経済観念や投資・ビジネスの視点について幼いころから学んでおくことは、子どもの将来にかけがえのない恩恵をもたらすのではないでしょうか。

4 ポジティブな影響を与えてくれる友人を選ぶ

「子どもの関係に親が口出しするのは過干渉だ」と思っていませんか。「〇〇とは付き合うな」「△△と仲良くしろ」などと、親の視点から判断して命令するのはNGですが、自分の人生にポジティブな影響をもたらしてくれる交流関係の大切さについて、さりげなく教えることは大切です。

たとえば、富裕層が子どもを一流の私立学校に通わせるのは、教育レベルの高さやカリキュラムの充実度が子どもの将来にプラスになるという理由だけではありません。そこで培われる人脈のネットワークが、子どもにとっても親にとっても有益な効果をもたらすためです。

とはいうものの、私立学校や富裕層との交流でしか、有益な人脈を築けないというわけではありません。通っている学校や世帯所得に関わらず、自分の意識レベルを向上させてくれる友人、視野を広げてくれる友人などの恩恵を教えることで、子ども自身もそれを意識したネットワークを築くようになるでしょう。

5 働いてお金と成果を得ることの大切さを実感させる

意外に感じるかも知れませんが、富裕層ほど自分の子どもに「働くことの大切さ」を学ばせています。当たり前のことに思えますが、「生きていくために働いてお金を稼ぐ」のではなく、「一生懸命に仕事をして、お金と共に成果や達成感を得る」ことを教えている点が、富裕層の教育の特徴です。

稼ぐことだけを目的にすると、仕事に対して情熱をもてず、それがネガティブな形で成果に反映することも少なくありません。仕事の成果を得ることを重視すると、お金を稼げるだけではなく、達成感が生まれ、それが自信や評価につながります。

子どもの幸せは、「いくら稼げるか」で決まるわけではありません。しかし、数々の調査から、所得と幸福感の関連性が明らかになっているのも事実です。教育やしつけにそれ程お金をかけられなくても、上手にガイダンスすることで、子どもの将来を大きく変えることができるかも知れません。

文・アレン琴子(オランダ在住のフリーライター)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)

【もっとお金に詳しくなるには?】(外部サイトに飛びます)
初心者向け!ネット証券オススメランキング
つみたてNISA 毎月いくら積み立てるのがいい?

(2021年4月21日公開記事)