日米通算4367安打、シーズン最多262安打の大記録を持つイチローさんがもらえる年金額は、現在のレートで約2700万円だそうです。というのも、米メジャーリーグには年金制度があり、10年在籍すると満額の年21万ドルがもらえるからです。手厚いメジャーリーガーの年金と比べて日本のプロ野球界はどうなのでしょうか?
62歳から死亡するまでもらい続けられる
メジャーリーグの年金は、選手が死亡するまで毎年もらい続けられる「生涯年金制度」で、在籍10年以上で満額もらえます。もしもイチローさんが受給開始年齢の62歳からもらい始めて、日本人男性の平均余命である81歳まで受給した場合、年金だけで5億円以上もらえる計算です。また受給開始も45歳からに繰り上げられます。
家族がいる場合は選手が死亡したら相続され、受給が続きます。未亡人の給付金は、扶養家族1人につき月200ドル増額し支給されるそうです。
なおイチローさんは、年金意外にも契約金の一部を引退後に受け取る契約になっています。
満額条件に達した日本人はわずか5人
現時点では、10年以上メジャーリーグに在籍に達した日本人選手は、わずか5人のみ。イチローさんが最長の19シーズン、続いて野茂英雄さんが12シーズン、松井秀喜さん、大家友和さんが10シーズン、現在現役選手のダルビッシュ有選手が11シーズンを終えています。
年数のカウントの対象になるのは、MLBの選手、コーチ、トレーナー、マネージャーです。メジャーリーグに登録があれば、故障者リスト入りしていてもカウントされますが、マイナーリーグ所属ではカウントされません。
メジャーリーグに挑戦した日本人は50人以上いますが、対象はわずか5人。そもそも平均在籍年数が5~6年と言われており、10年以上在籍するのは相当難しいことなのです。
日本プロ野球(NPB)の年金制度は?
一方、日本のプロ野球(NPB)は、かつてMLBと同様に10年在籍した選手を対象にした年金制度がありましたが、2012年3月に運用難などから廃止され、今はありません。
現在、引退した選手に支給されるのは、支配下10年以上選手が満55歳と満60歳の時の一時金各50万円だけです。これは016年4月に導入された「養老補助制度」です。
毎年2000万円以上支払われるMLBと、生涯を通して合計100万円のNPBでは、雲泥の差があります。
文/編集・dメニューマネー編集部
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