家計を見直したい

収支を記録するだけ!賢い貯蓄のはじめ方

2021/12/28 13:00

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給与を受け取ったら、生活費を使う前に一定額を貯蓄に回す「先取り貯蓄」。手軽に始められて一定の貯蓄効果があることから、人気の方法です。「月1万円でも先取り貯蓄を」「手取りの〇%を貯蓄せよ!」といったアドバイスが世の中にはあふれていますが、本当にそれで貯められるのでしょうか。 「先取り貯蓄」「手取りの〇%貯蓄」……本当にそ

給与を受け取ったら、生活費を使う前に一定額を貯蓄に回す「先取り貯蓄」。手軽に始められて一定の貯蓄効果があることから、人気の方法です。「月1万円でも先取り貯蓄を」「手取りの〇%を貯蓄せよ!」といったアドバイスが世の中にはあふれていますが、本当にそれで貯められるのでしょうか。

「先取り貯蓄」「手取りの〇%貯蓄」……本当にそれで貯蓄できる?

収入や生活費は人によって違いますから、貯蓄に回すべき金額や割合も人それぞれ異なります。現状の収支を把握しないまま勢いだけで先取り貯蓄を始めることは、本質的ではありません。

先取り貯蓄を始めても無理な額だと続きません。臨時支出をまかなえず貯蓄を取り崩すことになるかもしれません。賢く貯蓄を始めようと思ったら、「いきなり貯め始める」のではなく、「収支を知る」ことが不可欠です。

「収入」と「支出」を把握し見直してはじめて、「貯蓄に回すべき金額」が明確になるのです。

収支の把握と見直しが効率的な貯蓄のカギ

「収入と支出を把握し、見直す」とは具体的に何をすればいいのでしょうか。「把握する」「見直す」の2つのステップに分けて、手順を解説します。

ステップ1 「把握する」簡単な家計簿をつけるのが面倒なら通帳をチェック

お金がいくら入って、いくら出ているのかを知るには、まず簡単な家計簿をつけることです。手書きでもアプリでも構いません。「家計簿なんて面倒」と思われるかもしれませんが、「だいたい把握できればいい」と気楽に始めましょう。決して1円単位で正確なものにする必要はありません。

家計簿はインターネットやSNSで無料公開されている他、書店でも販売されています。家計簿アプリは無料で活用できるものもたくさんあります。レシートをカメラで読み込めば項目と金額を記録してくれたり、預金残高などすべての資産を一括管理できたり、便利な機能もあります。

それでも家計簿に抵抗があるなら、先月末の預金残高と今月給与の合計から、今月末の預金残高を差し引きましょう。そうすれば、大まかな生活費の目安を知ることができます。

ステップ2 「見直す」

毎月の収入と支出を意識すると、さまざまな感想がわくはずです。「思っていたよりお金を使い過ぎているかも」「生活費はこれ以上減らせないから、収入を増やせないかな」このような気づきが、収支を見直すきっかけになります。

たとえば、外食費がかさんでいると感じたなら、2日に1回は自炊に切り替えてみたり。マイボトルを持ち歩き、コンビニや自販機で飲み物を購入するのを控えたり。不要な保険やサブスクを解約したり、スマホの料金プランを見直したりするのもおすすめです。

このように現状の収支を把握して内容を見直すことで、収入と支出に見合った貯蓄額の目安がわかります。

身の丈に合う「貯蓄」をスタート

収支を把握し、内容を見直したら、自分が自由に使える「自由費」の上限を決めます。そして、自由費を含めた生活費以外を、貯蓄に回しましょう。

貯蓄がまったくないなら、まずは「もしも」に備えた貯蓄をしましょう。たとえば病気・ケガをした場合の医療費や生活費、冠婚葬祭費用などです。生活費数ヵ月分が目安です。いざという時すぐに引き出せるよう、(定期預金ではなく)普通預金にしておくといいでしょう。

臨時支出用の貯蓄ができたら、「お金を増やすための貯蓄=投資」も検討してみてください。たとえば、普通預金より金利の高い定期預金を活用したり、投資信託などの投資商品を購入したりする方法があります。

ただし、投資では資産を増やせる可能性があると同時に、損をしてしまう可能性もあります。その点は十分理解して、リスクを考慮して商品を選ぶようにしましょう。

収支を知り、身の丈に合った貯蓄をスタートすることで、効率的に資産形成できるはずです。

文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)

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