30代になると生命保険加入率が急上昇しますが、すべての人に保険が必要なわけではありません。病気や死亡のリスクに対して経済的にダメージを受けない人にとっては、保険加入はお金の無駄遣いになるからで、30代で保険に入っておいたほうがいいのは次の3つのタイプの人です。
保険の必要性の高い人1 扶養家族がいる人
学生の子供や専業主婦の妻など扶養家族がいる人は、死亡リスクをカバーする生命保険が必要です。働き盛りの一家の大黒柱が亡くなると、遺族は大きな収入源を失うからで、場合によっては子供が進学を諦めるようなことになりかねません。
必要な資金が高額になりそうなら、生命保険の保険金は有効です。遺族年金の見込額を確認し、過不足のない保険金額を設定しましょう。
保険の必要性の高い人2 自営業・フリーランス
自営業・フリーランスの人は、特に保険の必要性が高いといえます。会社員や公務員は病気やけがで労災や傷病手当金が受けられますが、自営業・フリーランスにはないからです。また、国民年金だけの場合、子供のいない妻は遺族年金を受けられません。
死亡保険の保障額も会社員や公務員より多く必要になります。また、病気やけがの治療費や収入減少に備え、医療保険・がん保険や就業不能保険への加入も検討してみましょう。
保険の必要性の高い人3 蓄えの少ない人
独身や子供のいない人などは保険の必要性が低めですが、蓄えが少ない人は例外です。病気やけがのときに経済的に困る可能性があるからです。
いざというときの緊急予備資金としては、生活費の6カ月分は準備すべきと一般的にはいわれています。その程度の備えのない人は貯蓄に励みつつ、必要最小限の保険にも加入しておきましょう。
20代の生命保険加入率は男女ともに60%程度ですが、30代になると80%以上に急上昇します(生命保険文化センター2019年度「生活保障に関する調査」より)。30代になると結婚する人も増え、保険の必要性を意識するためと考えられます。
しかし、子供のいない共働き夫婦や資産の十分ある人は経済的なリスクが低く、保険がどうしても必要とはいえません。使い道の限定される保険よりも、資産を増やすほうが有効なリスク対策となるでしょう。
文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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