教育資金をつくる

相談「子供の大学進学に向け積み立てをしていますが、毎月の教育費も多く、積立額を減らすべきか迷っています」

2023/02/21 10:30

会社員・女性(43)、共働き 子供2人(中1長男、小5次男)の相談 「子供の大学進学に向けて、積み立てをしていますが、毎月の教育費がかさんでいて、積立額を減らせないか迷っています。夫婦の手取り月収は45万円で、教育費が毎月8万円近いです。なお大学進学資金は子供1人あたり500万円が目標で、長男は月3万円、次男は月2万円

会社員・女性(43)、共働き 子供2人(中1長男、小5次男)の相談

「子供の大学進学に向けて、積み立てをしていますが、毎月の教育費がかさんでいて、積立額を減らせないか迷っています。夫婦の手取り月収は45万円で、教育費が毎月8万円近いです。なお大学進学資金は子供1人あたり500万円が目標で、長男は月3万円、次男は月2万円貯めています。現在、長男分は300万円、次男分は120万円貯まっています」

アドバイス1 教育費を手取り収入の15%までを目安に減らしましょう

将来の積み立てを減らす前に、現在の教育費を見直し、手取り収入の15%までを目安に減らしましょう。

相談者の家庭の場合、夫婦の手取り月収は45万円ですので、「45万円×15%=6万7500円」が毎月の教育費の上限ですが、8万円近くかかっているとのことなので、18%弱と少し高めです。

「子供にはできるだけお金をかけてあげたい」という気持ちがあるかもしれませんが、大学進学には大きなお金がかかる以上、現在の教育費を見直して多少抑えることも必要です。毎月の教育費に上限を設け、その上限を超えないよう意識してみましょう。

アドバイス2 積み立てを減らした分をどう補てんするか決めましょう

教育費を上限内に収めたうえで、大学進学資金の積み立てを減らすなら、減らした場合はどのように補てんするのか決めましょう。具体的には、奨学金の種類や借りる額、返済のシミュレーションをしますが、進路などは現時点で分かる範囲の仮定で構いません。

ただし私立文系の場合、4年間でかかる学費は約470万円です(文科省のデータから試算)。長男の積み立てを現在の月3万円から1万円減らして月2万円にしても、大学進学までに合計で420万円貯められます(300万円+2万円×60ヵ月)。

足りない分の学費約50万円は、長男が大学に進学した後、毎月1万円ずつ増やせばまかなえる計算です(1万円×48ヵ月)。

一方、次男の資金については、今のまま月2万円を貯めていけば、5年間で合計240万円貯まります(120万円+2万円×60ヵ月)。

また、長男が大学に進学した後の2年間は、次男の積立額を増やして月3万円にすれば、入学までに合計312万円貯められます(240万円+3万円×24ヵ月)。

さらに、次男が大学3年生になるとき、長男は予定通り進級すれば卒業しますので、その後の学費はかかりません。毎月4万円を学費に充てれば、次男の学費は総額で408万円支出できます(312万円+4万円×24ヵ月)。

子供の大学進学後は、現在の月8万円近くの教育費を大学の学費に充てれば、奨学金を借りなくてもいいかもしれません。

いずれにしても、今かかっている教育費の見直しは必要です。現在の教育費を優先しすぎず、大学進学費用とのバランスをとりましょう。

文・武藤貴子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

【関連記事】
「メルカリ活用術」断捨離しておこづかいを!
ANAとJALの株主優待を徹底比較!おすすめはどっち?(外部)
絶対避けたい!「老後破産」特集
積立NISAを始めるタイミングは2023年がベスト?(外部)
人気シリーズ「銀行員が教える」