「固定金利」満期まで変わらない金利

2023/03/02 06:00

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固定金利とは、国債、地方債、社債などの公社債や定期預金またはローンの金利が、預けた時または借り入れした時から、満期や完済までに変わらないことです。これとは違い、途中で変わる可能性があるのが変動金利です。 固定金利のメリットやデメリットは金融商品で異なる 公社債や定期預金などを固定金利にするメリットは、将来的に市場金利

固定金利とは、国債、地方債、社債などの公社債や定期預金またはローンの金利が、預けた時または借り入れした時から、満期や完済までに変わらないことです。これとは違い、途中で変わる可能性があるのが変動金利です。

固定金利のメリットやデメリットは金融商品で異なる

公社債や定期預金などを固定金利にするメリットは、将来的に市場金利が下がっても預け時に決められている金利は下がらず、高い金利をもらい続けられる点です。 ️また、あらかじめ満期までにもらえる利息を計算できるため、使い道などの予定が立てやすい点も挙げられます。

固定金利が有利に働くのは、預ける時の金利水準がある程度高く、将来的に金利が下がる可能性があるときです。

逆に、市場金利が上がるような局面には不向きです。というのも、金利は固定されたままで動かないため、市場金利と同じように上がらず、市場金利よりも低い金利でお金を預け続けることになるためです。

このように、預ける場合は金利が下がりそうな時に有利ですが、一方、借りる場合(ローン)は反対で、市場金利が下がる時は不利で、上がる時は有利です。

なぜなら、市場金利が下がったとしても、借りた金利は変わらないので高い利子を払い続けなければならないからです。ただ毎月の返済額が一定であるという安心感はあります。

固定金利の債券は売却時の金利と単価に注意

なお、固定金利で注意が必要な金融商品は、債券です。固定金利の債券は、市場金利の動きで債券単価が上下します。そのため、固定金利の債券を途中で売るときは、金利次第で利益が出ることもあれば、損する可能性もあります。

債券価格は、市場金利が下がれば、上がります。なぜなら、金利が下がると、既に買っている債券は、今よりも金利が高い時に買っているため、高金利だからです。

逆に、市場金利が買った時点より上れば、債券価格は下がります。上とは逆で、金利が低い時に買った債券より、金利が上がってから債券を買うほうが金利が高いからです。金利が低い時に買った低金利の債券には魅力がなく、価値は下がります。

ただし、公社債の単価は発行体の信用リスクや満期までの期間などでも上下するため、途中で売る際はその点も注意が必要です 。なお、債券は満期まで持ち続ければ、発行体の破たんなどがない限り、元本または額面金額が払い戻されます。

借りるとき(ローン)の固定金利は、金利下落時には不向き

ローンの場合は、市場金利が下がるような場合は不利になります。市場金利が下がると、変動金利の場合は金利が下がって返済額が減りますが、固定金利は変わらないので、金利の負担が減りません。

反対に、市場金利が上がっても返済金利は変わらないので、金利が上がることが予想される場合は、有利になります。 【お金の単語帳】