「日銀総裁」日本の中央銀行の最高責任者

2023/03/03 06:00

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日銀総裁は、日本の中央銀行である日本銀行の最高責任者です 。主な役割は金融政策のかじ取りです。 金融政策とは、世の中に出回っているお金の供給量を増減させて、物価が安定するように導くことで、一般的には、デフレのときはお金の量を増やし、インフレのときは減らします。 金融政策決定会合では議長を務める 日銀は年に8回、「金融

日銀総裁は、日本の中央銀行である日本銀行の最高責任者です 。主な役割は金融政策のかじ取りです。

金融政策とは、世の中に出回っているお金の供給量を増減させて、物価が安定するように導くことで、一般的には、デフレのときはお金の量を増やし、インフレのときは減らします。

金融政策決定会合では議長を務める

日銀は年に8回、「金融政策決定会合」を開いて金融政策の方針を決めており、総裁が議長を務めます。また、さまざまな国際会議に参加をして、世界各国の金融危機を防ぐために、経済や金融情勢について意見交換もしています。

「金融政策決定会合」では、日本経済の景気の現状把握のほか、物価の見通しや物価が上がったり下がったりする要因などを話し合います。また、日銀総裁が議案を示すこともあります。その内容をもとに日銀総裁のほか8人(副総裁2人、審議委員6人)が、世の中に出回るお金の量や金利の水準などをコントロールする方針を決めていきます。

方針の可否は多数決で行われますが、かつて日銀総裁が示した議案はすべて可決されているそうです。

多数決で同数になったら総裁・副総裁が最終決定する

多数決で同数になったときは、日銀総裁や副総裁が最終的な決定をします。判断を誤ると景気が過熱感を増して物価が上がり続けたり、逆に景気が失速してしまい物価が下がり続けたりします。

また、日銀総裁は決まった政策や会合の内容(経済や物価の現状や見通し)などを年に4回公表します 。その発言は、日本の景気動向を知る手がかりとなるため、海外の政府や金融機関などからも注目を集めています。

黒田氏が退任、32人目の総裁に植田氏が就く見通し

日銀総裁の候補者として選ばれているのは、財務省(旧大蔵省)のOBや日銀出身者です。

まずは、政府が人事案を国会に出します。その候補者は衆参両院で所信表明をおこない、国会で両院から同意が得られれば、任命となりま す。任期は5年で再任もありえますが、政府や国会の意向により途中で解任を命じられることはありません。

初代の吉原重俊氏(1882年―1887年)に始まり、2023年3月時点では、31人目の黒田東彦氏(2013年就任)が総裁を務めています。23年4月に経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏が就任する見通しです。【お金の単語帳】