「CB・新株予約権付社債」株式に転換できる権利が付いている社債

2023/03/03 19:00

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CB・新株予約権付社債とは、“Convertible Bond”のことで、社債の一つですが、発行会社の株価が一定の価格まで上がると、社債から株式に転換できる権利(新株予約権)が付いています 。株式に転換できる株価を転換価格といいます。 株式に変えれば満期がなくなる たとえば、ある企業CBの転換価格が1,000円で、その

CB・新株予約権付社債とは、“Convertible Bond”のことで、社債の一つですが、発行会社の株価が一定の価格まで上がると、社債から株式に転換できる権利(新株予約権)が付いています 。株式に転換できる株価を転換価格といいます。

株式に変えれば満期がなくなる

たとえば、ある企業CBの転換価格が1,000円で、その企業の株価が上がり1,200円になったとします。その時、新株予約権を行使して株式に変えると、1,000円で買った株式と引き換えたことになるため、株式市場に1,200円で売り注文を出して売れれば、200円の利益が出ます。

ただし、株式への転換期間は決まっており、一般的にはCB発行後1~2ヵ月後から満期日の1日前までです。

引き換えた後は、株式を売らずに持ち続けることもできます。株式に変えたことで、満期がなくなるため、株価の動きを見ながら売却のタイミングをはかれます。

CBのままでも値上がり利益が狙える

発行会社の株価が上がっているときは、CBそのものの価格も値上がりしています。CBは、株式と同じように取引所を通して売り買いできますが、その価格は、発行会社の株価に連動して動きます 。これを「株価連動性」といいます。

株価が転換価格に近づくと、CBの価格も発行価格から上るので、CBのまま売って利益を得ることもできます。

満期まで持てば額面金額は戻ってくる

もし、満期まで転換価格を下回っていた場合も、発行会社の破たんなどの事情がなければ、元本は額面金額で戻ります 。そのため、ある一定の水準まで株価が下がっても、債券としての価値が下支えするためCBの価格は下げ止まります。

なお、CBには市場があり、額面金額より単価が低いCBを買って満期まで持ち続ければ、利益(償還差益)が出せます。

リスクには、一般的な債券と同じように発行会社の信用リスク、価格変動リスクがあります。そのほかには、多くの投資家が株式に変えてしまうと、CBの流通額が減り、取引高が少なくなるため、売りたいときに売れない可能性があります 。【お金の単語帳】