NISAが2024年に変わることを受けて行った調査で、NISAがどのように改正されるのかを知っている人は11.8%しかおらず、そもそも2024年に改正されることすら知らない人が56.5%もいることが分かった。投資家、経験者の多くは、NISAは初心者向けにかなり浸透してきたような印象を抱いているだろうが、実際はそうでもないようだ。
約9割の人が新NISAに関心がない?
調査は20歳から59歳の男女1000人に新NISAについて聞いたもの。「2024年からNISAの制度改正が行われることを知っていますか?」という問いに対して、「知らない」が56.5%、「改正内容はよく知らないが聞いたことがある」が31%と、約9割もの人が新NISAへの関心を持っていないことが分かった。「改正内容を含めて知っている」は11.8%。
さらに不思議なことに、今のNISAはやっているが、新しいNISAはやらないと答えた人も6.1%いた。
新NISAの魅力は何ですか?
また、新NISAの魅力的な制度の変更内容についてたずねたところ(複数選択可)、「非課税保有期間の無期限化」が最も多く27.8%、「年間投資上限額が360万に拡大」が20%、「つみたて投資枠・成長投資枠の併用が可能」が19.5%などと続いた。
以下、「制度の恒久化」(17.9%)、「生涯非課税限度額が最大1800万円で新設」が17.4%と続いたが、「特にない」も11.9%いた。
ここでも日本人の投資への興味のなさが浮き彫りになっている。
ただ、最も多かった回答は「よくからない」で44.5%だった。
2024年にNISAの「ここ」が変わる
今のNISAは、一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間と、非課税保有期間が決まっており、両方は選べない。しかし2024年から始まる新NISAでは、非課税保有期間が成長投資枠(今の一般NISAにあたる)と、つみたて投資枠(同じくつみたてNISA)が無期限となり、その両方ができるようになるため、投資の幅が広がる。
年間投資上限額も増える。現在のNISAでは、年間投資上限額は一般NISAで120万円、つみたてNISAで40万円となるが、新NISAでは、成長投資枠が2倍の年間240万円につみたて投資枠が3倍の年間120万円とそれぞれ大幅に増える。
また、期間も変わり、今のNISAは一般もつみたても投資できる期間が決まっていたが、新NISAでは期限がなくなるため、長い目線で投資できるようになる。
ただ、この調査から分かるように、そのことをメリットとして知らない人が多く、今後、どれだけ新制度について周知できるかが課題といえそうだ。調査はZUUとNTTドコモが共同で運営するマネーメディア「fuelle」(フエル)が2023年2月にインターネットで行なった。
文/編集・dメニューマネー編集部
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