かえって出費がかさむ食費の間違った節約術

2023/07/07 11:00

食品の値上げラッシュが続く中で、食費の節約術を取り入れている人は多いが、むしろ出費が増えてしまうことがある。よくやりがちな、食費の間違った節約術を見てみよう。 間違った節約術1 スーパーを何店舗もハシゴする 1円でも安い食材を求めてスーパーをハシゴする人は多いが、車での移動が増えてガソリン代がかかったり、余計なモノを買

食品の値上げラッシュが続く中で、食費の節約術を取り入れている人は多いが、むしろ出費が増えてしまうことがある。よくやりがちな、食費の間違った節約術を見てみよう。

間違った節約術1 スーパーを何店舗もハシゴする

1円でも安い食材を求めてスーパーをハシゴする人は多いが、車での移動が増えてガソリン代がかかったり、余計なモノを買う回数が増えたりして、むしろ出費がかさむことがある。

たとえば、2、3店舗のスーパーをハシゴするために車を10キロ走らせたとすると、ガソリン代は76円かかる(燃費を22.0km/Lとし、2023年2月のガソリン単価で計算)。ハシゴする頻度が週2回なら、年間7296円の支出になる。

さらに、買い物1日あたり200円分のついで買いをすると、ガソリン代の他に年間1万9200円も支出が増えてしまう。

スーパーを何店舗も回っているなら、本当に節約になっているのか見直すべきだ。

間違った節約術2 使い切れないほど大容量の調味料を買う

大容量の調味料は、量に対しての価格が安いことがあるため買う人も多いが、使い切れずに捨ててしまえば、お金が無駄になる。

調味料は、家庭の食品の中で捨てられることが最も多く、調味料の購入量の3分の1以上(36.5%)が捨てられている(大阪府調べ)。

二人以上世帯が1年間に買う調味料の金額は、平均4万1893円で(2020〜2022年 総務省)、調味料の36.5%が捨てられている場合、1万5290円分が無駄になる。

大容量の調味料を捨てるとさらに多くのお金を無駄にしてしまうかもしれないので、使い切れないものは買わないようにしよう。

間違った節約術3 もやし・豆腐などのカサ増し食材に偏りすぎる

節約のために、もやしや豆腐、きのこ類などのカサ増し食材を使って料理するのはいいことだ。ただ、カサ増し食材に偏りすぎると家の食事が楽しみでなくなり、外食や間食が増えて、かえって支出がかさむことがある。

たとえば、カサ増し食材を使って月の食費を2000円抑えれば、年間で2万4000円の節約になるが、その反動で外食の頻度がひと月あたり1回増え、家族3人で1回あたり5000円使ったとすれば、外食費は年間6万円増える。

この場合、せっかく節約しても結果的に3万6000円支出が増えたことになる。たとえここまで使わないにしても、節約が裏目に出てしまうのは避けたい。

せっかく節約するつもりが、逆効果になっては笑えない。無理せず、適度に、無駄を削って出ていくお金を抑えよう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2023年03月05日公開記事)

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