フィリピンを拠点にした被害総額60億円以上にのぼる特殊詐欺事件で「闇バイト」が注目されているが、ルフィと呼ばれる男のような詐欺師たちは、いろんな手口で詐欺の片棒をかつぐ一般人を見つけているのだろうか。
手口1 ツイッターやインスタではないメッセージアプリに誘導する
詐欺師たちが「短時間で稼げる」と闇バイトを募集しているが、実際にはそこから秘匿性の高いメッセージアプリ「Telegram」(テレグラム)に誘導して、やりとりが漏れないような工夫をしている。
テレグラムは聞き慣れないかもしれないが、海外では暗号資産の投資家たちや、ロシア国内でプーチン政権に批判の声をあげる人たちなどが使っている。
テレグラムは秘匿性が高く、メッセージを自動的に消すタイマー機能もある。メッセージ画面のスクリーンショットを撮ると、使えなくなったり、写真を撮ったことが相手に伝わったりする。
テレグラムに誘導されたら、違法性の高いバイトに誘われているのかもしれない。
手口2 スマホを契約させて買い取る
闇バイトを誘う詐欺師の手口には、スマホを契約させてそれを買い取るというものもある。スマホの契約自体には違法性はないが、そのスマホが犯罪に使われるのだ。
2022年4月には、SNSの闇バイト募集に応募してきた30代の男性3人にスマホを契約させ、合計12台を買い取ったという事件があった。この事件では犯人が、別の仲間がスマホを売りさばいて犯罪に使用していたと警察はその線で詳しく調べている。
手口3 卒業旅行の学生に「運び屋」をやらせる
卒業旅行に学生が麻薬の運び屋に仕立て上げられる事件も起こっている。「お金をあげるから、お土産を日本に持ち帰ってほしい」などと呼びかけるのだ。
学生たちはお土産を運んでいるだけでのつもりかもしれないが、それだけで高い報酬がもらえるはずがない。知らないうちに犯罪に加担し、成田空港に着いた途端に逮捕されるという事件が起きている。
これらは詐欺師の手口のほんの一部。SNSで“おいしすぎる儲け話”を見つけても、くれぐれも応募しないことだ。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・「メルカリ活用術」断捨離しておこづかいを!
・ANAとJALの株主優待を徹底比較!おすすめはどっち?(外部)
・絶対避けたい!「老後破産」特集
・積立NISAを始めるタイミングは2023年がベスト?(外部)
・人気シリーズ「銀行員が教える」