結婚・出産に備えたい

相談「30代女性、同棲相手はいますが結婚はしないつもりです。将来のお金について何を考えておくべきですか」

2023/03/18 11:00

会社員・女性(33)、独身(同棲中)の相談 「現在33歳、独身で同棲中の彼がいて、入籍はしないものの『今後も一緒に暮らそう』と話しています。年収は2人とも同じくらい、生活費はほぼ折半していますが、法律婚のカップルとは違うので心配もあります。特に老後が不安ですが、いわゆる事実婚の場合、この先のお金について、何をどのように

会社員・女性(33)、独身(同棲中)の相談

「現在33歳、独身で同棲中の彼がいて、入籍はしないものの『今後も一緒に暮らそう』と話しています。年収は2人とも同じくらい、生活費はほぼ折半していますが、法律婚のカップルとは違うので心配もあります。特に老後が不安ですが、いわゆる事実婚の場合、この先のお金について、何をどのように備えておけばいいでしょうか」

アドバイス1 事実婚と法律婚の異なる点を把握しましょう

事実婚の場合、主にお金の面で、法律婚とどのような点が異なるのか知っておきましょう。たとえば、事実婚は法律上の夫婦ではないため、医療費控除で2人の医療費を合算できない、配偶者控除が受けられないなど、税金面でのメリットは一切ありません。

また、事実婚では内縁の妻(夫)に相続権がありませんので、パートナーに財産を相続したい場合は、遺言書の作成が必要です。さらに、死亡した場合、お互いの銀行口座の手続きができないなど不便な点もあります。

一方、事実婚であっても、夫婦関係を証明できれば、法律婚と同じように社会保険で扶養に入れます。

これらの点を踏まえ、事実婚を選ぶなら、相手に万が一のことがあった場合はどうするのか話し合って決めておきましょう。

アドバイス2 家の購入や子供はどうするのか話し合いましょう

「特に老後が不安」ということですが、老後の生活費については、事実婚でも法律婚の共働きカップルと大きく異なるわけではありません。公的年金や退職金だけではカバーしきれない金額を、それぞれが貯めていきましょう。

また、老後までには住居を確保したいところです。2人で家の購入代金を現金で出し合えば事実婚でも一緒に買えますが、一般的にローンを組まずに家を購入するのは難しいでしょう。

しかし、一定の条件を満たせば、事実婚でも共有名義の住宅ローンを組める金融機関が増えつつありますので、そうした金融機関を探すとよいでしょう。

一方、別れた場合も考え、お金はそれぞれの口座に貯めることをおすすめします。なお、相手に不貞行為があった場合は、事実婚でも慰謝料がもらえます。

さらに、夫婦として生活するなら子供はどうするのか話し合いましょう。事実婚で子供ができると、自動的に母親が親権を持ち、2人共同では親権を持てません。夫が父親になるためには、別途認知が必要です。

事実婚のメリットとデメリットを2人でよく確かめ、どのような形を選ぶのか話し合いながら決めていきましょう。

文・武藤貴子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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