「債券のデフォルトリスクが高まる」「アルゼンチンは過去にデフォルトした経験がある」といったニュースを読んだことはないでしょうか。金融・経済の世界ではよく聞くこの「デフォルト」は日本語(漢字)ではどのように書くのでしょうか。
経済用語とは違った意味で使われる「デフォ」
デフォルトは英語で“default”と書き、「しなければならないことを、しない」という意味があります。
国立国語研究所「外来語」委員会は、デフォルトを「債務不履行」と言い換えることを提案しています。意味として「債務が履行できない状態」と解説しています。
債券のデフォルトとは金利が支払われなくなることです。アルゼンチンの場合は、対外債務の支払いができなくなった状態に過去何度も陥っています。
こうした意味以外にも、「デフォ」などと略して使われることがあり、こちらについて委員会は、債務不履行ではなく、「初期設定」との言い換えを示しています。
意味を「コンピューターなどで利用者が特に設定を行わない場合に採られるあらかじめ用意されている設定」と解説しています。
ただし、コンピューターに関わらずとも、「定番」「いつものこと」「当然のようにある状態」のこととして、あらゆる場面で使われています。たとえば「居酒屋に行ったらビールと枝豆がデフォ」「あの社員は遅刻がデフォ」といった具合です。
なお、「デフォルメ」を略してデフォという人もいるので注意が必要です。
デフォルトは「債務不履行」または「初期設定」
前出の委員会は、用例の中で「経済危機で国債は実質的に債務不履行に陥り、債券相場は暴落した」という文を示しています。
また、委員会は「○○債のデフォルト」などと用いられる場合など、単に「不履行」と言うだけで分かる場合もあるとも示しています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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