親族の死については考えたくないものです。しかし、現実問題として死は誰にでも訪れます。悲しみの中で物事を見誤らないためにも、万が一の時に「やってはいけないお金のこと」を覚えておきましょう。
銀行への連絡
銀行への届け出を早くする必要はありません。銀行への届け出を早く行うと、遺産は凍結されてしまいます。凍結された後は口座などから引き出しできません。
また凍結後はその口座への振り込みもできなくなります。もし誰かが振り込む予定がある場合は注意しましょう。
ただし、勝手に引き出すこともNGです。すべての遺産の相続を認めたとする「単純承認」とみなされるため、借金がある場合も相続が発生します。こちらも注意しましょう。
クレジットカードの使用
クレジットカードが利用停止になっていないからといって、親族が死亡した直後に勝手にクレジットカードを使ってはいけません。
亡くなった人の財産は相続の対象です。クレジットカードを利用し支払が発生すると、亡くなった親族の財産が減ることになります。そのため、後々相続人の間でトラブルになる可能性があるので注意が必要です。
遺産をすぐに使う
人の死は実はお金のかかるものでもあります。お通夜お葬式など、地方によっては100万円単位の出費となるところもあります。
お葬式費用に亡くなった方の遺産を使うことは可能です。ただし、故人のためであれば何にでも使っていいというわけではありません。 例えば、香典返しは相続税控除の対象外です。
もし故人に借金などがある場合、マイナスの相続は避けたいところですが、遺産を使ってしまったことで相続の放棄が難しくなることも考えられます。
心と手続きの準備を
親族の死亡時は悲しみに浸っている暇もなく、さまざまな手続きが必要となってきます。特にお金に関することは後悔することのないよう、事前に頭に入れておきましょう。
文・fuelle編集部
(2023年3月18日公開記事)