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金利上昇!個人向け国債「変動10年」が投資ビギナーに向く3つの理由

2023/03/27 10:00

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個人向け国債の利率は、長いこと最低の0.05%でしたが、2022年から適用利率が上がってきており、投資初心者や手堅く運用したい人にとっては要注目です。なぜ金利上昇時の個人向け国債が、投資ビギナーに適しているのでしょうか。 中途換金しても元本割れしない 個人向け国債のメリットは、購入後1年経てば満期を待たずに換金でき、そ

個人向け国債の利率は、長いこと最低の0.05%でしたが、2022年から適用利率が上がってきており、投資初心者や手堅く運用したい人にとっては要注目です。なぜ金利上昇時の個人向け国債が、投資ビギナーに適しているのでしょうか。

中途換金しても元本割れしない

個人向け国債のメリットは、購入後1年経てば満期を待たずに換金でき、その場合でも元本割れしないことです(中途換金すると、直前2回分の税引き前の利子相当額×0.79685が差し引かれます)。1年以上経てば、お金が必要になっても換金できるので、安心して買い付けできます。

国債と同じく安定した商品である定期預金と比べても、2023年3月募集の変動金利10年満期の税引き前利率は0.33%なので、国債のほうが有利ではないでしょうか。

1万円から、いつでも始められる

個人向け国債は毎月募集されていて、1万円から買えるので、まとまった資金は要りません。

また取り扱う金融機関も、銀行、証券会社、郵便局などたくさんあります。インターネットでも買えるので、忙しい人でも好きなときに注文できます。

「変動10年」なら金利上昇の恩恵を受けられる

冒頭で金利上昇時は国債がいいとしましたが、これは3種類ある個人向け国債のうち、変動金利10年満期なら、適用利率が半年ごとに見直され、受け取る利子が増える可能性があるからです。なお個人向け国債にはほかに、「固定金利3年満期」「固定金利5年満期」もあります。

2022年10月に発行された変動金利10年満期(第150回債)の初回の利率は0.16%でしたが、2回目は0.33%でした。

変動金利の場合、買った後に金利が上昇すれば、既に持っている国債の利子収入も増えるわけです。逆に金利が下がっても、最低金利0.05%は保証されているので、損をすることもありません。

固定金利タイプではお金はほとんど増えない

これに対して、固定金利タイプは買付けてから市場の金利が上昇しても、満期まで利率が変わりません。

固定金利3年満期の2023年3月募集分の税引き前の利率は、最低利率の0.05%です。買ってから市場の金利が上がっても、3年満期の利率はそのままです。元本割れはありませんが、定期預金とそれほど変わらないといえます。

個人向け国債の中でも、変動金利10年満期は2022年から上がってきています。10年経たなくても元本割れなしで中途換金できるので、これから買うならこのタイプを選ぶとよいでしょう。大きな運用益は期待できませんが、損をしたくない投資未経験の人の第一歩には向いています。

文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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