上司から「新しいビジネスのスキームを考えて」といった指示を受けたり、ニュースで「典型的な詐欺のスキームだ」という分析記事が出たりと、時々見聞きする「スキーム」という言葉。役所や公官庁など、公的な機関から発表される施策などでも使われる「スキーム」を日本語（漢字）にすると、どのように書くのでしょうか。

「プラン」と「スキーム」の違い

スキームは英語で“scheme”と書きます。

枠組みや仕組み、手法といった意味の言葉で、似たような言葉に「プラン」がありますが、「プラン」は単純に案を出すようなイメージですが、「スキーム」は、より体系的に考え計画することを指します。

国立国語研究所「外来語」委員会は、スキームを「計画」と言い換えることを提案しています。意味として「体系だった公的な計画」と解説しています。

委員会は手引きの中で、「体系立てられた枠組みとしての計画を指し、文脈によっては『枠組み』と言い換える方が分かりやすい場合もある」と解説しています。

また、「1990年代半ばごろから役所が策定して発表する計画の呼び名によく使われるが、一般には分かりにくく、言い換えや説明付与の必要性は高い」とも解説しています。

なお、投資詐欺の代表的な仕組みに「ポンジスキーム」があります。投資するなどの目的でお金を集めておきながら、実際には運用をせず、集めたお金を配当が出たと偽って配るもので、古くからあります。チャールズ・ポンジというアメリカにいた詐欺師の名前に由来しています。

スキームは「計画」

前出の委員会は、用例の中で「三事業を維持していくうえでの問題点と完全民営化に向けた具体的な計画について検討する」という文を示しています。

文/編集・dメニューマネー編集部

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