退職・老後が近い

40代、50代が年金を増やすのに必要な掛金は?それでいくら増える?

2023/04/01 08:00

40代、50代の人が、老後までの残された期間で年金受給額を増やすには、掛金を増やすしかない。年金を増やすには、国民年金基金やイデコがあるが、それぞれどれくらい増やせるのだろうか。 国民年金基金──40歳から始めれば年18万、50歳なら年12万増やせる 国民年金基金は国民年金を補う制度で、自営業者やその家族などで国民年金

40代、50代の人が、老後までの残された期間で年金受給額を増やすには、掛金を増やすしかない。年金を増やすには、国民年金基金やイデコがあるが、それぞれどれくらい増やせるのだろうか。

国民年金基金──40歳から始めれば年18万、50歳なら年12万増やせる

国民年金基金は国民年金を補う制度で、自営業者やその家族などで国民年金に入っている人なら入れる。なお、会社員などは厚生年金以外にも、国民年金にも第2号被保険者として加入しているが、国民年金基金いは入れない。

たとえば、40歳男性が国民年金基金の「終身年金A型」に60歳まで入ると、保険料を毎月1万3335円払い、受け取る年金は65歳から月額1万5000円(1年で18万円)増えることになる。

国民年金は満額で月6万4816円(年額77万7792円、2022年度) なので、国民年金と合わせて受け取れる額は毎月約8万円(1年約95万8000円)だ。

年金基金の分だけ見ると、20年間で支払う額はおよそ320万円。受取額が支払額を超えるのは18年間、83歳までもらった場合だけだ。

入るのが50歳の時なら、支払う保険料は毎月1万8150円。受け取る額は65歳から月1万円が上乗せ され、国民年金と合わせた額は月額で約7万5000円(1年約90万円)受け取れる。こちらは80歳で元が取れる計算だ。

イデコを利回り1%、掛金月1.5万円で運用と過程――15年で年34万増やせる

イデコ(iDeCo、個人型確定拠出年金)は国民年金、厚生年金いずれの加入者でも入れる制度で、掛け金が所得控除になるなど、税制上の優遇が受けられます。

もし40歳の会社員が、掛け金を毎月1万5000円払い、利回り1%で25年間運用したとします。65歳に受け取り始め、15年間受け取れば、月額2万8372円、年額34万468円受け取れる 計算になる。掛金の総額が450万円なので、13年余りで元が取れる計算だ。

これが50歳から始めて同じ掛け金にすると、受取額は月額1万6170円、年額19万4046円だ。 こちらはおよそ14年間で元が取れる。

会社員などが加入している厚生年金は平均して、毎月14万6145円、年間では175万3740円受け取れる(2000年度)。 イデコに入れば、これが40歳会社員なら月17万4517円(1年約209万円)、50歳なら月16万2315円(1年約195万円)まで増える。

国民年金の加入者なら、40歳会社員の場合最大で月9万3188円(1年約112万円)、50歳会社員なら月8万986円(1年約97万円)だ。

40代、50代でも年金を増やす手立てはある。ただし、積立期間が長いほど無理なく増やせるのは間違いないので、思い立ったら早めに対策を始めよう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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