「業況判断指数・DI」日銀短観の中で最も注目、企業の景況感を数値化した指標

2023/04/02 20:00

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業況判断指数(DI=Diffusion Index)とは、日本銀行が年4回行う「全国企業短期経済観測調査(日銀短観)」の調査項目の一つで、企業の活動を通して、景気の動向を掴む指数です。 日本の景気の現状と先行きを捉える景気判断指数 DIは、全国およそ1万社の企業経営者に、自社の業況をもとに景気に対するマインドを表して

業況判断指数(DI=Diffusion Index)とは、日本銀行が年4回行う「全国企業短期経済観測調査(日銀短観)」の調査項目の一つで、企業の活動を通して、景気の動向を掴む指数です。

日本の景気の現状と先行きを捉える景気判断指数

DIは、全国およそ1万社の企業経営者に、自社の業況をもとに景気に対するマインドを表してもらい、それを指数化しています。

まず、対象となる企業を大手・中堅・中小や製造業・非製造業などに分け、自社の収益状況などからみた景況感を答えてもらいます。

なお、業況の判断は、“調査時点”と“3ヵ月先の先行き”の両方についてで、「良い」「さほど良くない」「悪い」のいずれかで示します。そして「良い」と答えた社数の割合から「悪い」と答えた社数の割合を引いて求めます。

たとえば「良い」が30%で「悪い」が20%であれば、DIは、プラス10%ポイントとなり、景況感が良いと感じている企業が多いということです。

一般的にプラス50%ポイントを超えてくると、景気がさらに上向くという判断になります。逆に、マイナスになれば、景況感が悪いと感じている企業が多いため、今後も景気は悪い状態が続くという見方です。

「大企業製造業DI」は投資家も注目の指標

DIは、会社の規模や産業ごとに応じた業況を把握できるだけでなく、将来の景気の見通しを立てるのに重要な経済指数となっています 。なかでも、注目されているのが「大企業製造業DI」です。

製造業は、景気の影響で在庫が増えたり、減ったりするため、常に経済の動きを見ながら、生産を調整しています。そのため、景気に敏感な大企業製造業のDIは、日本経済の現状や先行きを知る手がかりとして考えられています 。【お金の単語帳】