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株価下降局面こそ、配当利回り4%以上も可能な米国株「ダウの犬」に注目

2023/04/02 08:00

SVB(シリコンバレーバンク)の破たんにより、米国株では金融株を中心に大きく売られ、悲観的な相場ですが、ある意味では“買い場”でもあります。そこで注目されているのが、高配当銘柄を狙う「ダウの犬」の投資です。 「ダウの犬」とは何か 「ダウの犬」とは、ダウ工業株30種の銘柄から高配当企業を選ぶ方法です。 「ダウの犬」の基本

SVB(シリコンバレーバンク)の破たんにより、米国株では金融株を中心に大きく売られ、悲観的な相場ですが、ある意味では“買い場”でもあります。そこで注目されているのが、高配当銘柄を狙う「ダウの犬」の投資です。

「ダウの犬」とは何か

「ダウの犬」とは、ダウ工業株30種の銘柄から高配当企業を選ぶ方法です。

「ダウの犬」の基本のやり方は、「配当利回りが高い10銘柄を選び、その全部を均等に購入して配当は再投資し、1年間保有して年末に売却する方法」です。

年初から始めるのが一般的ですが、2023年3月の現在から始めるのであれば、配当利回りが高い順に以下の10銘柄です。

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ、$37.37、7.14%)
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA、$32.33、5.83%)
スリーエム・カンパニー (MMM、$101.00、5.82%)
IBM(IBM、$123.37、5.34%)
ダウ(DOW、$51.65、4.90%)
シェブロン (CVX、$154.52、3.91%)
アムジェン (AMGN、 $233.10、3.63%)
JPモルガン・チェース(JPM、$126.84、3.15%)
ゴールドマン・サックス・グループ (GS、$314.85、3.19%)
シスコ・システムズ(CSCO、$49.73、3.11%)
(※2023年3月23日終値

アメリカを代表するダウ構成銘柄企業のうち、株価が下がっている配当利回りの高い銘柄を狙う戦略です。

2022年に「ダウの犬」を実践した場合、配当利回り4.6%、株価もプラス2.2%(配当金含む)でした。ダウ平均全体に投資した場合はマイナス6.9%だったため、この戦略は良い結果と言えます。

デメリットもある

「ダウの犬」は、ルールに従ってポートフォリオに組み込むため、余計な感情なしに銘柄購入できます。ダウ工業株30種には、アップル (AAPL)やウォルト・ディズニー(DIS)といったなじみ深い銘柄もありますが、ルールに従って淡々と高配当銘柄を選びます。

反対にデメリットは、売却タイミングが暴落時になると株価がマイナスになりえることや、株価のパフォーマンスが悪く10年チャートで株価が1/4の銘柄もあることです。長期投資であれば、米国インデックスファンドなど他の投資方法にも目移りしがちですが、結果的にはパフォーマンスが良いと言えそうです。

「ダウの犬」に挑戦するには資金不足だというなら、「ダウの子犬」を取ってみる方法もあります。

これは、ダウの犬10銘柄のうち、株価の低い5銘柄に投資するものです。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、ベライゾン・コミュニケーションズ、シスコ・システムズ、ダウ、スリーエム・カンパニーの5銘柄が当てはまります。

「ダウの子犬」では約100ドルまでの株を選ぶため、予算が少ない中でも買い増ししやすいです。

文・谷口久美子(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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