「取引報告書」成立した売買注文の詳細な内容を載せた報告書

2023/04/04 19:00

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取引報告書とは、投資家が証券会社を通して金融商品の買い注文や売り注文を出した後、その取引が成立となれば交付される売買内容の報告書です。 ■取引報告書の交付は義務 証券会社には、売買が成立となった数日後に、投資家に取引の内容を郵送または電子書面で報告を行うことが金融商品取引法で義務付けられています 。また、取引報告書は、

取引報告書とは、投資家が証券会社を通して金融商品の買い注文や売り注文を出した後、その取引が成立となれば交付される売買内容の報告書です。

■取引報告書の交付は義務

証券会社には、売買が成立となった数日後に、投資家に取引の内容を郵送または電子書面で報告を行うことが金融商品取引法で義務付けられています 。また、取引報告書は、売り買いが成立するたびに、作成と交付が必要な書類です。

投資家は、報告書が届いたら書かれている注文内容に誤りがないか確認をし、もし誤りが見つかれば、速やかに担当者に連絡をします。

載っている内容は、約定日(売買が成り立った日)、注文が買い注文だったのか、あるいは売り注文だったのか、銘柄名、株数や口数、売買単価(売ったり買ったりしたときの価格)、委託手数料、買い付けにかかった金額あるいは支払われる金額などです。

■取引報告書の交付が義務の理由

なぜ交付が義務かというと、証券会社で扱う金融商品(株式、債券、投資信託など)は、投資家から注文をもらった時点では買い付け金額や支払われる金額が定まっていない場合が多いためです。

たとえば、株式の注文には、値段を決めないで発注する「成り行き注文」があり、実際にいくらで売り買いできたのかわからない取引があります。さらに、売り買いの手数料などのコストがかかったり、利益が出ていれば税金が引かれたりします。

そのほかにも、投資信託の場合、売り買いの値段となる基準価額は注文日の終値をもとに決まるため、注文を出す時点では実際の基準価額ではなく、金額がはっきりするのが注文日の翌日以降となることもあるのです 。【お金の単語帳】