大学生にありがちな3つの「金銭トラブル」 子どもが騙されるかも?

2023/04/04 18:00

この春、大学生になった子どもを持つ親もいるだろうが、入学後に思わぬところでお金のトラブルに巻き込まれるかもしれない。よくありがちな3つの手口とその対策を見てみよう。 手口1 「国家資格を取っておくと就職に有利」と高額な講座に誘う──資格取得のトラブル 「国家資格を取っておくと就職に有利になる」「受講するだけで国家資格が

この春、大学生になった子どもを持つ親もいるだろうが、入学後に思わぬところでお金のトラブルに巻き込まれるかもしれない。よくありがちな3つの手口とその対策を見てみよう。

手口1 「国家資格を取っておくと就職に有利」と高額な講座に誘う──資格取得のトラブル

「国家資格を取っておくと就職に有利になる」「受講するだけで国家資格が取れる」などの嘘のセールストークで、10〜50万円ほどの実体のない講座に勧誘してくる手口がある。

国家資格の例として、行政書士や電気主任技術者がある。勧誘してくる側は、何らかの方法で大学生の自宅やスマホの電話番号を手に入れ、電話してくるケースが多い。

就職難などへの不安から資格を取ろうとする大学生も一定数いるが、情報を鵜呑みにするのではなく、各資格のWebサイトなどで情報を確かめるべきだ。

手口2 バイトの残業代が支払われない──アルバイトのトラブル

大学生になってアルバイトを始める人は、「残業代が支払われなかった」「深夜労働の割増賃金が支払われなかった」といったトラブルに注意が必要だ。

実際に、アルバイト経験のある大学生の6割が「準備や片付けの時間に対する賃金がきちんと支払われない」など、何らかのトラブルを経験したという過去の調査結果もある(厚労省調べ)。

面接時に詳しい労働条件を教えてくれない場合は、上に示したようないわゆる“ブラックバイト”の可能性がある。採用されたとしても、働くかどうかは慎重に決めたほうがよい。

手口3 SNSで知り合った大学生に投資の勧誘をする──投資のトラブル

SNS上で、投資によって儲かっていることを示す投稿をした上で、そこで知り合った大学生を勧誘して大金を投資させる手口もある。

中には数十万円単位で騙された大学生もいるほか、「学生ローンで借金してまで暗号資産の投資契約をしたが、説明と違い全く配当がない」という事例もある。

こうしたトラブルは、投資に興味があるものの十分な知識がない大学生が巻き込まれやすい。将来のために投資について学ぶことは大切だが、うまい投資話には要注意だ。

子どもが親に相談しやすい環境づくりも大切

昨年4月から成人年齢が18歳に引き下げられ、大学生に入学したときには一人でさまざまな契約ができる反面、契約を簡単に取り消すことはできなくなった。

金銭トラブルに巻き込まれないためには、子どもが親に相談しやすい環境づくりを心がけよう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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