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4月は米株が上がる月!日経平均も上がる?外国人投資家が4月に日本株を買う理由

2023/04/10 07:00

4月は外国人投資家が日本株を購入する傾向がある。そもそも、4月は米国株が上昇する可能性が高い月としても知られている。外国人投資家は米国株だけでなく、日本株にも買いを入れているのだ。そのメカニズムを解説しよう。日経平均は4月に年初来高値更新があるのか? 米国株は4月の勝率が高い 税金還付資金が流入 過去10年の4月のNY

4月は外国人投資家が日本株を購入する傾向がある。そもそも、4月は米国株が上昇する可能性が高い月としても知られている。外国人投資家は米国株だけでなく、日本株にも買いを入れているのだ。そのメカニズムを解説しよう。日経平均は4月に年初来高値更新があるのか?

米国株は4月の勝率が高い 税金還付資金が流入

過去10年の4月のNYダウの月間パフォーマンスを見ると、下げたのは2022年の1回だけ。9勝1敗(勝率90%)で平均1.64%の上昇だ。

昨年4月は17年ぶりの下落。2月にロシアのウクライナ侵攻があり、また40年ぶりのインフレ対策としてFRBが過去最速ベースの利上げをはじめたことが影響している。むしろ特別な環境だったとも言える。

理由は「税制還付」である可能性が高い。米国の確定申告は通常、1月から始まり最終日が4月15日。還付までの期間は約1ヵ月で、早く提出した人から支払われる。主に4月後半に還付金が株式投資資金として市場に入ってくるから需給が良くなると考えられている。

2022年4月が下落したのは、コロナで確定申告が7月まで延長されたことも一つの理由だったとの指摘もある。

1.外国人投資家が4月に日本株を買う理由
(画像=市場データから編集部作成)

日本株も4月の勝率は高い 外国人買いが影響か

米国ほどではないが日本株も4月は堅調だ。過去10年では6勝4敗(勝率60%)、平均で2.26%の上昇を見せ、上昇率は米国を超えている。

日本株が4月に高いのは外国人の買いが増えることが一つの大きな要因だろう。東証の発表している投資部門別売買動向によると、4月は過去10年でコロナが広まった2020年に売り越しただけで4月の勝率は9勝1敗(勝率9割)だ。

月間平均で928億円買い越している。過去20年でも売り越しは2020年だけだ。平均で2487億円買い越している。

節税対策で3月に売った反動、配当再投資も

東証で外国人の売買は7割近くを占めており、外国人の売買動向と日経平均の騰落との関連性は高い。4月は税制還付で米国市場が強いことを背景に日本株にも資金が流入するのだろう。

また、節税対策で外国人投資家3月に売る例があり、4月には買い戻しが入ることも一つの要因だ。外国人投資家には、株式売却益は日本で課税されないが、配当には15.315%が課税される。

3月末の配当権利確定日までにいったん日本株を売却して、配当落ち後の4月に買い戻す傾向があるようだ。そのほうがパフォーマンスが優れているという分析もある。

さらに日本株は3月末に権利付き最終日を迎える企業が多い。日本株に連動するファンドを保有する投資家は、期末配当分で同じ銘柄を再投資する。

こうした資金も4月に外国人買いとして市場に入ってくる。米利上げと米景気後退懸念で市場環境は不透明だが、4月の需給が良いことだけは頭にいれておきたい。

2.外国人投資家が4月に日本株を買う理由
(画像=市場データから編集部作成)

文/編集・dメニューマネー編集部

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