出産 すると、国から出産育児一時金約50万円がもらえますが、医療保険に入っていた場合、これとは別に、出産の方法によって給付金がもらえることがあります。また給付金をもらうには、加入する時期も重要になります。
医療保険の給付金をもらうには?
医療保険からの給付金はすべての出産でおりるわけではなく、正常分娩ではなく異常分娩だったときだけです。
異常分娩には、帝王切開のほか、吸引分娩や鉗子分娩、切迫早産、会陰切開が含まれ、これらは手術とみなされるため給付金の対象となります。
また異常分娩になった場合、分娩費用とこれらの処置は健康保険が適用となり、自己負担は3割になります。
保険に入っていれば出産費用が黒字になることも?
出産は大きく「正常分娩」もしくは異常分娩のひとつである「帝王切開」に分けられ、20202年では、帝王切開が全体の27.4%、およそ4人に1人でした。その数は年々、増える傾向にあるそうです。
正常分娩でかかる費用は、分娩費や入院費などとあわせて50万円ほどですが、帝王切開は60万円~100万円ほどかかります。また正常分娩は5日で退院ですが、帝王切開は7日間と長いため、入院にかかる費用もかさみます。
ただし、帝王切開は保険適用となるため、20万円ほどかかる分娩費用のうち自己負担は3割の6万円ほどです。これにより正常分娩よりも自己負担が少なくなることもあるようです。
たとえば手術1回につき5万円、入院1日につき5000円がもらえる保険に入っていたなら、帝王切開の出産で8万5千円の給付金がもらえます。そうすると全ての費用を出産育児一時金の50万円でまかなえたり、黒字になったりする人もいるようです。
妊娠中でも医療保険に入れるが、条件がある
出産には思わぬお金がかかることがあるため、産む前に医療保険に入りたいと思う人は多いと思いますが、注意点があります。
妊娠が分かってから入った場合、妊娠や出産にかかわる給付金の“対象外”となるケースがあります。また保険に入れる時期に制限が設けられていることもあり、妊娠27週目までを目安にしているところが多いようです。
妊娠が分かるまえに入るのが安心ですが、妊娠中に入るなら条件をきちんと確認しましょう。
出産方法は選べないこともありますし、また選んだとしても最後までどのような出産になるかは分かりません。医療保険に入っておく、保険の内容を確認しておくことも、出産費用の備えのひとつです。
文・佐々木佐奈(ライター)
編集・dメニューマネー編集部
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