4月から出産育児一時金が42万円から50万円になるなど、妊娠出産によってもらえるお金が変わってきています。また出産時にもらえるお金はほかにもいくつかあり、どのお金がどれくらいもらえるかは、出産後の働き方によっても変わります。
専業主婦、産後に復帰する、出産後に退職の3パターンで、もらえるお金がどれくらい違うのか考えてみましょう。
専業主婦がもらえるお金──約70万円
専業主婦がもらえるのは約70万円で、これは働き方問わず、妊娠出産した人すべてがもらえるお金です。
70万円の内訳と、対象の制度は次のとおりです。
①妊婦検診費の助成……平均10万円
②出産・子育て応援給付金……妊娠・出産前後で計10万
③出産育児一時金……子供一人あたり50万円
①妊婦検診費は赤ちゃんが生まれるまでの検診費を自治体が負担してくれるもので、申請先は自治体です。このほか自治体独自の支援が受けられることもあるので、母子手帳をもらうときに確かめましょう。
②出産・子育て応援給付金は2023年1月から施行された新しい制度で、自治体に申請すると合計10万円相当のクーポンなどがもらえます。
③出産育児一時金は健康保険からもらえるお金で、2023年4月に50万円に増額されました。赤ちゃんを産む病院から申請してもらうことが多いようです。
出産後に復帰する人──約230万円
出産後に職場に復帰する人がもらえるのは、月収20万円だった場合で230万円ほどです。
これは出産した人全員がもらえる70万円に加えて、産後働けない間にもらえる以下の制度のお金を足したものとなります。
・出産手当
・育児休業給付金
出産手当でもらえるのは産休日数×給料の3分の2です。たとえば月収20万円の人が98日産休を取ると、出産手当は43万円ほどです。またこの制度は、正社員だけでなくパートやアルバイトでも(健康保険に入っていれば)対象です。
育児休業給付金は育休中に雇用保険からもらえるお金で、育休スタートから180日は給料の68%、181日目からは50%もらえます。
たとえば月収20万円で子供が1歳になるまで育休を取ったら、120万円ほどもらえる計算です。なお出産手当と育児休業給付金は、会社経由で手続きをします。
出産後に退職する人──70万円~113万円
出産後に退職する人は、出産前に月収20万円だった場合で70万円~113万円もらえます。
金額は、先述した出産手当がもらえるかどうかで変わります。出産手当は基本的に、産後も働く人が対象なのですが、健康保険に入って1年以上など要件を満たせば、退職してももらえるようです。対象になるかどうかは、会社に確認してみるといいでしょう。
今回紹介した制度はすべて“申請しなければもらえない”ため、忘れずに手続きをしましょう。
文・佐々木佐奈(ライター)
編集・dメニューマネー編集部
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