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なぜ残業時間が同じでも「給料が変わる」ことがあるのか──残業代を高くする方法

2023/04/17 10:00

残業時間がこれまでと同じでも、残業代が高かったり、安かったりすることに気づいていましたか?なぜ同じ時間だけ働いて、給料が変わることがあるのでしょうか。 「1日8時間」を超えて働くと残業代が増える 残業代は、1日8時間を超えて働いた従業員に、会社が給料の25%以上を割り増して払わなければいけません(25%“以上”なので、

残業時間がこれまでと同じでも、残業代が高かったり、安かったりすることに気づいていましたか?なぜ同じ時間だけ働いて、給料が変わることがあるのでしょうか。

「1日8時間」を超えて働くと残業代が増える

残業代は、1日8時間を超えて働いた従業員に、会社が給料の25%以上を割り増して払わなければいけません(25%“以上”なので、35%の場合や50%場合などもあります)。

たとえば定時が9時〜17時までで休憩が1時間の場合、労働時間は1日7時間ですが(休憩時間は労働時間に含まれない)、もし2時間半(2.5時間)残業して19時半まで働くと、労働時間は9.5時間となり、残業時間のうち、8時間を超えた1.5時間分の賃金は 25%以上割り増しされます。

しかし、同じく2.5時間残業しても賃金が割増にならない場合があります。それは、たとえば平日5日間に、毎日30分ずつ残業したような場合です。

毎日30分の残業を5日間すれば、残業時間は合計2.5時間になりますが、各日の労働時間が8時間を超えていないので、残業代は割り増しされないのです。

残業代は25%割増になりますが、これは何に対して25%アップになるのでしょうか。

たとえば、月給が28万円で、労働時間が1日7時間、月の勤務日数が20日の人は、残業をしない場合の労働時間は140時間(20×7)なので、時給に換算すると2,000円です。この2000円に対して25%割増になるわけです。

「週40時間」を超えて働くと残業代が増える

会社が残業代を25%以上割り増して支払わなければいけないのは、1日あたり8時間を超えて働いた場合だけではなく、1週間の労働時間が40時間を超えた場合もです。

たとえば、ある週に43時間働いて、翌週は35時間働いた場合、最初の週は残業代が3時間分、割り増しされます。

しかし、どちらの週も39時間ずつ働いた場合は、1週あたり40時間を超えていないので、残業代は割り増しされません。

勤務先が独自のルールを定めている場合も

ただし、「1日8時間」または「週40時間」を超えると残業代が割り増しになるのは、法律で決まっている最低限のルールなので、会社によっては、割り増しのハードルを下げている場合があります。

たとえば、1日7時間を超えた段階で残業代を割り増して払うようなケースです。

残業代の計算方法は会社によって違うので、勤務先の就業規則や雇用契約書を確かめてみましょう。

まずは残業そのものを減らすことが大切ですが、残業をする場合は、手取りを増やす方法を考えながら残業する日や時間を調整してもよいでしょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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