多様性が尊重される時代に必要な概念「ポリコレ」。差別的な表現をやめ、中立で公正な言葉使いや認識を心がけましょうという考えです。日本では2000年以降から広まりはじめ、身近な呼び名やアニメの描写などにも取り入れられています。この「ポリコレ」が何の略語か知っていますか?
PCと略されることもあり、世界中で注目されている
「ポリコレ」は簡単にいえば、人種や性別・文化・宗教・年齢・職業などが原因で、不快な思いや不利益を被る人が出ないように、差別や偏見にならない表現を用いるのが望ましいという概念です。世界中で重視されている考え方で、日本では、あらゆる差別をなくすという意味で使われることもあります。
「ポリティカル・コレクトネス」(political Correctness)の略で、英語表記の頭文字を取って「PC」と略すこともあります。
「ポリコレ」の意識は日本でも高まっている
日本でも「ポリコレ」の浸透で呼び名が変わった例がいくつもあります。たとえば今では一般的になった“看護師”はもともと看護婦と呼ばれていました。“客室乗務員”はスチュワーデスと呼ばれていましたが、いずれも、以前の呼称は女性だけを指すものでした(男性はスチュワード)。
その他にも、“肌色”は“ベージュ”や“ペールオレンジ”“うすだいだい”と呼ばれるようになりましたし、“痴呆症”は“認知症”と呼ばれています。
なお、企業も国際化や多様化の流れを受け「ポリコレ」に配慮した経営を始めています。
JAL <9201> は2020年10月から機内や空港のアナウンスに使っていた「レディース・アンド・ジェントルメン」を性別の区別を意識させない「オール・パッセンジャーズ」に改めたそうです。また、花王 <4452> は肌の色の多様性を考え、すべての商品から“美白”の表記を取りやめると報道されました。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・「メルカリ活用術」断捨離しておこづかいを!
・ANAとJALの株主優待を徹底比較!おすすめはどっち?(外部)
・絶対避けたい!「老後破産」特集
・積立NISAを始めるタイミングは2023年がベスト?(外部)
・人気シリーズ「銀行員が教える」