何の略?「カスハラ」──【経済・金融の略語】

2023/04/20 11:00

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秋田県のバス会社が地元紙に載せた意見広告「その苦情、行き過ぎじゃありませんか?」が3月に話題になり、「カスハラ」に認知度が高まりました。これは悪質なクレームや迷惑行為を表す言葉で、公共交通機関やサービス業などで働く人の約半数が経験しているという「カスハラ」ですが、何かの略称です。一体「カスハラ」は何の略でしょうか。 パ

秋田県のバス会社が地元紙に載せた意見広告「その苦情、行き過ぎじゃありませんか?」が3月に話題になり、「カスハラ」に認知度が高まりました。これは悪質なクレームや迷惑行為を表す言葉で、公共交通機関やサービス業などで働く人の約半数が経験しているという「カスハラ」ですが、何かの略称です。一体「カスハラ」は何の略でしょうか。

パワハラ、セクハラ、モラハラ……「カスハラ」も登場

「カスハラ」は“ハラ”とつくことから予想できるかもしれませんが、「●●ハラスメント」の一つです。最近は、パワハラ、セクハラ以外にもアカハラ(アカデミックハラスメント) 、モラハラ(モラルハラスメント)など、いろいろなハラスメント(嫌がらせ)が問題になっています。

「カスハラ」は、カスタマーハラスメントの略称です。カスタマー(顧客)が商品やサービスを提供している企業の従業員に対して、度を超えた要求をする行為です。

クレームとの違いは、顧客が述べている内容や要求が不当または過剰であるという点です。たとえば、企業側や従業員に落ち度がないのに、理不尽な要求をしてきたり、無関係な内容に対してクレームを付けてきたりする言動を指します。

また、たとえ顧客の要求・主張の内容が妥当なものであったとしても、伝え方や態度によっては、「カスハラ」に当たる場合もあります。

「カスハラ」は、企業や商品の評判を落とすだけでなく、その対応に時間も割かれてしまいます。さらには、標的となった従業員は、精神的に追い詰められてしまう可能性もあるため、軽視できません。

現場労働者の半数が「カスハラ」経験者

交通・運輸業界の現場労働者の46.6%、約2人に1人が直近2年以内に暴言などの「カスハラ」被害にあっていることが分かっています(全日本交通運輸産業労働組合協議会、2021年、2万908人回答)。なかでも被害の割合が高かったのはタクシードライバーで、58.0%にも上ります。

最近は接客の様子などをスマートフォンで撮影して、ソーシャルメディアにアップするする人が増えており、これがカスハラにつながっているようです。また同じ調査によると、カスハラする人の8割以上が男性、7割が40代だそうです。

文/編集・dメニューマネー編集部

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