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現行NISAで運用している人が新NISAで変わらないことと変わること【連載・第1回】

2023/04/30 08:00

2024年から始まる新NISAでは、現行NISAを使っている人は、今までどおりに非課税投資を続けられるなど、制度改正によって有利になる点がほとんどです。 しかし、一部注意すべき点もあるので、新NISAを始める前に頭に入れておきましょう。 著者・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー) 群馬FP事務所代表

2024年から始まる新NISAでは、現行NISAを使っている人は、今までどおりに非課税投資を続けられるなど、制度改正によって有利になる点がほとんどです。

しかし、一部注意すべき点もあるので、新NISAを始める前に頭に入れておきましょう。

著者・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)

群馬FP事務所代表。明治大学法学部卒。金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て2007年に独立系FPとして開業。企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在は法人向けには確定拠出年金の導入コンサル、個人向けにはiDeCoNISAを有効活用したライフプランニング、リタイアメントプランニングで人生100年時代をマネーの面からサポート。

新NISAと今のNISAはここが違う・ここが同じ

2024年からの新NISAと、今のNISAと同じ点として、「運用益に対して税金がかからない」ことがあります。今のNISAで運用をしている人は、基本的にこれまでと同じことを続ければよいのです。

ただし、制度が変わる点もあり、注意が必要です。新NISAで設けられる「成長投資枠」と「つみたて投資枠」それぞれについて変更点を確かめましょう。

NISAの「成長投資枠」は、従来の一般NISAを引き継ぐものですが、2024年からは、上場株式の整理・監理銘柄が投資対象外となります。さらに、投資信託の中でも高レバレッジ型や外国債券で運用するアクティブ運用、毎月分配、運用期間20年未満の商品が除外され、2,000本程度に絞られます。

このため、2023年までの一般NISAでは買えたNASDAQ100に連動する「レバナス」(ナスダックの指数の変動率に対して、2倍などレバレッジをかけた値動きになるよう設計された商品)は、新NISAでは対象外となります。レバナスなど除外される商品を一般NISAで買っていた人は、非課税期間終了までは続けられますが、新NISAで新たに買い付けることはできなくなります。

一方、新NISAの「つみたて投資枠」についてですが、これは今のつみたてNISAを対象商品ごと引き継ぐので、買える商品などに変更はありません。

「変わらない点」で押さえておきたいのは「損益通算ができないこと」

NISAになっても変わらない点のうち、あらためて注意すべきなのは、NISA口座で損失が出ても、特定口座などと損益通算できないことです(特定口座とは、多くの人が証券会社に開設している、NISA以外の口座と考えて差し支えありません)。

損益通算は、「特定口座」内では可能です。たとえば、特定口座で株を売って20万円の利益が出た後、別の株で10万円損したら、利益は差し引きの10万円だったとみなされます。これが損益通算です。その結果、かかる税金が安くなるというメリットがあります。

しかし、特定口座NISA口座との間では損益通算ができません。つまり、特定口座で20万円の利益が出て、NISA口座で10万円の売却損が出ても、特定口座で出た利益の20万円に課税されてしまうのです。

ただし、新NISAは非課税期間が無期限になるので、基本的には自分の好きなタイミングで売れます。そのため、損をしている状態での売却は減ると考えられます。

「変わる点」で最も重要のは「出口戦略を考えなくてよくなる」こと

NISAになって変わる点で最も重要なのは、非課税期間がなくなるため、今のNISAでは考えなければいけなかった「非課税期間が終わったらどうするか」を考える必要がなくなることです。

現行では非課税期間が終わるとどうするかを決めなければいけません。選択肢としては、商品を売る、課税口座に移す、ロールオーバーする(ただし一般NISAのみ)があります。運用を始めて最初の非課税期間が終わると、それ以後毎年非課税期間が終わった分の取扱を判断しなければならなかったわけです。

この点、新NISAでは「非課税期間が終わるから」という理由で出口を考える必要がなくなります。売るタイミングは自分の都合次第ということになります。持っている商品が値下がりしても、引き出す必要がなければNISA口座で持ったまま値上がりを待てばよいわけです。

現行のNISAで運用している人で運用商品が除外される人以外は、新NISAになっても同じ内容で続けられます。もちろん、「この機会に新しいことを始めたい」と考える人は、チャレンジしてもよいでしょう。

文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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