天海祐希さん演じる主婦の後藤篤子は、家計は妻に任せきりの夫の章(松重豊さん)と2人子供を持つ4人家族だが、子育てしながら老後資金もコツコツと700万円近く貯めてきた。しかし親の葬式代で400万円、子供の派手婚で300万円かかり、そんな中で夫が仕事を失って貯金0円が目の前に迫る──。
GWに観たい「将来・老後を考えさせる映画」の1本目は、主人公の悲痛な叫びがそのままタイトルになった『老後の資金がありません!』(2021年、前田哲監督)。誰にでも起こり得る、笑えない事態が題材になっている。
「親の葬式」「子どもの結婚」などお金の問題をユーモラスに描いた作品

悲惨なのは、夫の会社の倒産だけでなく、主人公もパートを解雇されるなど、あらゆる不幸が次々起きてしまっていることだが、そういう家族は決して珍しくないのではないだろうか。パッケージで頭を抱えている天海さんの姿は、もしかしたら明日の自分や家族のそれかもしれない…。
原作は垣谷美雨さんの小説。2019年に老後2000万円問題が話題になったが、金融庁の審議会の資料よりも、こうしたドラマのほうが、将来ふりかかるかもしれない問題をより身近に感じて、対策を始めるきっかけになるのではないだろうか。
メガホンをとった前田哲監督の新作『大名倒産』が6月に公開される予定だ。こちらは、徳川家康の血を引く殿・松平小四郎(神木隆之介)が、藩の借金100億を背負うことになり、借金返済に奮闘する話。時代は変わっても、「お金」は私たちにとって深刻で切実、身近な問題なのだ。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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