業績不振からV字回復した企業5選 KFC、森永、地球の歩き方……

2023/08/26 09:00

今年1月、迷惑行為で客足が遠のいたスシロー(FOOD & LIFE COMPANIES <3563> )でしたが、2月は客数が前年並みに回復したように、一度は業績不振に陥ったものの、その後、V字回復を見せた企業がほかにもあります。 「ペヤング ソースやきそば」のまるか食品──検査を徹底、さらに新商品を導入

今年1月、迷惑行為で客足が遠のいたスシロー(FOOD & LIFE COMPANIES <3563> )でしたが、2月は客数が前年並みに回復したように、一度は業績不振に陥ったものの、その後、V字回復を見せた企業がほかにもあります。

「ペヤング ソースやきそば」のまるか食品──検査を徹底、さらに新商品を導入

「ペヤング ソースやきそば」を主力商品としている、まるか食品 <7594> は2014年12月に同商品の中に虫が混入していたことが、SNSで拡散され、同社は全商品の生産と販売を約半年間、中止していました。

その後、まるか食品は工場の検査体制を徹底的に見直し、さらに主力のソース焼きそばのほかに、さまざまなバリエーションの新商品を加えるなどの施策をします。

それが功をなし、翌年の2015年には業績が回復しはじめ、2019年の3月期の売上高は153億円(前年比10.6%増)と報じられました。

また、2020年ごろから「獄激辛」シリーズを毎年発売していて、新商品が出るたびにメディアや芸能人が話題にしています。

メガネスーパーのビジョナリーHD──低価格路線を止めた

かつて8期連続赤字、倒産寸前だったメガネスーパー(ビジョナリーホールディングス <9263> )は、それまで低価格路線の同業他社に追随していたのを、高品質のレンズを提供することにして復活しました。

同社は「アイケア」というコンセプトを打ち出し、正確で丁寧な目の検査をするなど質の重視をアピールしました。この姿勢が評価されたのか、売上高は2018年4月の約217億円から、2022年4月時点で約260億円にまで拡大しています。

コロナ禍の打撃を受けてから回復した企業

コロナ禍で深刻な打撃を受けてから回復した企業にはどのようなものがあるのでしょうか。

日本KFCホールディングス──500円ランチをレギュラー化するなどで回復

飲食業界は特にコロナ禍の打撃を受けましたが、ケンタッキーで知られる日本KFCホールディングス <9873> もそのうちの一社で、期間限定で販売していた「500円ランチ」を2020年1月6日からレギュラーメニューにしたことや、期間限定のキャンペーン商品を販売するなどの工夫でV字回復を成し遂げました。

2020年3月期の売上高は約608億円でしたが、2023年3月期の売上高は約999億円でした。

森永製菓──商品のターゲットを広げることで回復

森永製菓 <2201> もコロナ禍で主力商品である「inゼリー」の売上が減少しましたが、ターゲットをそれまでの男性層だけでなく女性に目を向けた新商品を発売したことや、広告の打ち方の変化が評価され、2022年3月期の同社の売上高は前年から約130億円増と大幅に回復しています。

「inゼリー」の売上に限っても、コロナ禍による影響を受ける前の2020年3月期の売上高を超える結果になっています。

地球の歩き方──人気漫画などとコラボで回復

コロナ禍で一時期売上が95%減に落ち込んだ旅行ガイドブック『地球の歩き方』(株式会社地球の歩き方)は、ステリーマガジン『ムー』や人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』との異種コラボや「旅の図鑑シリーズ」、「arucoシリーズ」などの新刊で回復しました。

コロナ禍以前は同シリーズだけで年間80~90冊の改訂版を発行していたものの、2020年9月以降発行が難しい状況に陥っていました。

ムーとのコラボ本は2022年9月時点で13万部を突破し、『ジョジョ』とのコラボ本は予約開始直後にAmazon売れ筋ランキング本総合1位と大いに話題を呼びました。

文/編集・dメニューマネー編集部
(2023年5月19日公開記事)

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