日経平均株価が3万円を回復し、日本株が買われる中で、米国の著名投資家のウォーレン・バフェット氏が買い増しして注目度も高い大手の商社株は揃って高値を更新しています。
株式投資のトータルリターンは、値上がり益と配当金の受け取り額の合計で計算されます。実際に5年前に商社株を買った人はいくら儲かったのでしょうか?(銘柄コード順。文中株価は5月19日基準、株主優待や株式購入に必要な手数料や税金は考慮していません)。
伊藤忠商事──配当金と値上がり益をあわせると元手は2.5倍に
伊藤忠商事 <8001> のファミリーマートなど非資源分野を安定的な収益源としており、過去5年の株価上昇率は127%に上り、2.27倍になっています。5年前に100株を21万2150円で買った人は、直近で48万2500円まで値上がりしました。値上がり益は27万円です。
5年間の配当金受取額は1株あたり506円で、配当金を含めたトータルリターンは151%です。株の上昇分に配当金の5万600円を合わせると、約32万円儲かったことになります。2.5倍です。
ちなみに過去1年間の値上がり率は35%、10年間の値上がり率は263%でした。
丸紅──5大商社で最も高いリターンで投資効率が良かった
穀物などの食料や銅などの資源分野などを強みとしている丸紅 <8002> の過去5年の株価上昇率も125%です。5年前に100株を8万8130円で買った人は、直近で19万8650円と2.25倍に値上がりしました。
5年間の配当金受取額は、1株あたり242円で、配当金を含めたトータルリターンは153%と大手商社5社でトップでした。さらに配当金の2万420円を合わせると、約13万円儲かったことになります。
なお丸紅の1年間の値上がり率は47%、10年間の値上がり率は166%でした。
三井物産──5年前に20万円で100株買った人はトータルで29万円儲かった
原油や鉄鉱石などの資源分野を幅広く手がけている三井物産 <8031> の過去5年の株価上昇率は、120%です。5年前に100株を20万450円で買った人は、直近で44万700円まで値上がりしました(2.2倍)。
5年間の配当金受取額は、1株あたり490円、配当金を含めたトータルリターンは144%でした。さらに配当金の4万9000円を合わせると、約29万円儲かったことになります。
1年間の値上がり率は44%、10年間の値上がり率は211%でした。
住友商事──5大商社の中ではトータルリターンは低め
住友商事 <8053> は事業分野は金属や自動車、不動産など幅広く、バランスの取れた収益構造で、過去5年の株価上昇率は、35%です。5年前に100株を19万6750円で買った人は、直近で26万4750円まで値上がりしました。1.35倍です。
5年間の配当金受取額は1株あたり450円で、配当金を含めたトータルリターンは57%。配当金の4万5000円と値上がり益を合わせると、約11万円儲かったことになります。
住友商事の1年間の値上がり率は46%、10年間の値上がり率は96%でした。
三菱商事──5年前に100株を32万円で買った人は30万円儲かった
銅や石炭、天然ガスなどの資源分野を強みとする三菱商事 <8058> の過去5年の株価上昇率は、71%です。5年前に100株を32万2900円で買った人は、直近で55万3500円まで値上がり。
5年間の配当金受取額は1株あたり721円なので、トータルリターンは94%でした。配当金の7万2100円を合わせると、約30万円儲かったことになります。
三菱商事の1年間の値上がり率は30%、10年間の値上がり率は192%でした。
※ 本記事は商社株の過去のリターンを紹介することを目的としたもので、投資の推奨をするものではありません。
文・北川茂樹(Webライター)
編集・dメニューマネー編集部
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